FTMの転職、内定後の社長面談…不採用フラグ? 転職活動の進め方とカミングアウトのタイミングを徹底解説
FTMの転職、内定後の社長面談…不採用フラグ? 転職活動の進め方とカミングアウトのタイミングを徹底解説
この記事では、性同一性障害(FTM)の方が転職活動を進める上で直面する可能性のある課題と、それに対する具体的な対策について解説します。特に、内定を得た後の社長面談が不採用のサインなのかという疑問に焦点を当て、転職活動におけるカミングアウトのタイミングや、戸籍変更など、様々な選択肢について掘り下げていきます。
私は20代後半のFTMです。パス度は高く、胸までオペ済みです。戸籍上はまだ女性ですが、男性として働いています。周りは知りません。現在は介護福祉士をしておりますが、以前からやりたかったプログラマーを目指して転職活動をしております。
未経験で年齢も遅いとは思いますが、独学で勉強も始めております。応募は男性として、面接で和んだらカミングアウトをするようにしておりました。
しかし、手応えのない場合はカミングアウトせず、その日はそのまま終えるようにしておりました。やはり、年齢や実力、または社風に合わないなどから数社不採用となりましたが、一社、グダグダで落ちたと思ってカミングアウトしなかった会社から電話がきました。
不採用なら書面でと言われていたので、書面で来るものだと思っており、突然の内定確認の電話に驚きましたが、その場でカミングアウトしました。
面接時にお話するはずでしたが申し訳ないという旨と、前例のない事だと思うので、今一度検討してくださいと話し、もし受け入れが難しいようであれば、不採用の時と同じく、書面での通知で構いませんと伝え、その日は一度保留となりました。
しかし、その後役員の方から質問がありますと電話がきて、色々と答えました。私自身基本的にはなんでも答えますし、からかわれたところで一緒に笑い飛ばすタイプなのですが、周りが気を使いすぎては申し訳ないので、興味を持っていただければなんでも聞いてもらいたいと伝えました。
役員の方からは、こちらも、採用の意思は変わりませんが、わからないことだらけなので、トイレのことや、どう扱っていいかわからないこと、もしあなたが傷つくことがあってはいけないし、気の荒い人間はもしかしたら意図せず心ないことを言ってしまうかも知れない、お客様にはそんな人もいます、それでもよければ内定としますと言われました。
もちろん受けました。
もしかしたら辞退してもらおうと思ってたのかも知れませんが、そんなことが怖くて転職などできません。
その後、すぐにメールで労働契約書が送られてきました。
確認し、こちらも条件に対して入社の意思は変わらないと伝え、向こうからも必要書類を記載した契約書などを郵送するので、送り返してくださいとのことで内定が決まりました。
ここからが本題です。長くて申し訳ないです。
今日になって、また連絡が入り、社長面談をしたいとの連絡が入りました。
ここまできて申し訳ないが、社長面談をさせてくださいと。
社長の意図は何だと思いますか?
ネガティブかも知れませんが、不採用のフラグととっていいのでしょうか?
もちろんその日が来ればわかる事ですが、もし不採用になれば今後も活動を続けていくことになります。
その場合、やはり先にカミングアウトしてからの応募が良いのでしょうか?
他社ではあきらかに私の力不足でしたが、今回もし不採用となるとあからさまに性別のせいになってしまうため、何かいい方法はないかと悩んでいます。
戸籍変更が一番の近道なのでしょうか?
内定後の社長面談…不採用フラグ?
内定後の社長面談は、確かに不安を感じる状況です。しかし、必ずしも不採用のフラグとは限りません。様々な可能性を考慮し、冷静に状況を分析することが重要です。
考えられる社長面談の意図
- 最終確認と意思疎通: 役員面談を経て、社長が直接本人の人となりや価値観を確認したいと考えることは自然です。入社後のミスマッチを防ぎ、円滑なコミュニケーションを図るための重要なステップと捉えることができます。
- 組織へのスムーズな受け入れ: 社長が直接話すことで、FTMであることへの理解を深め、組織全体でどのように受け入れるか、具体的な対策を検討する可能性があります。
- リスクヘッジ: 万が一、社内で問題が発生した場合に備え、社長自身が状況を把握しておくことは、組織運営上必要なことです。
- 企業文化への適合性: 企業によっては、社長が直接会って、本人の価値観や考え方が自社の文化に合うかを確認したいと考える場合があります。
- 不採用の可能性: 可能性はゼロではありません。しかし、内定を出した後に社長面談を行う場合、不採用となるケースは稀です。
今回のケースでは、役員面談で既に詳細な説明をしており、内定も出ています。そのため、不採用の可能性は低いと考えられますが、念のため、面談に臨むにあたって準備をしておくことが重要です。
社長面談に臨む上での準備
社長面談では、以下の点に注意して対応しましょう。
1. 誠実な姿勢を示す
これまでの経緯を踏まえ、誠実な態度で臨むことが重要です。これまでの感謝の気持ちを伝え、入社への意欲を改めて示すことで、好印象を与えることができます。
2. 疑問や不安に答える準備
社長から、これまでの経緯や、今後の働き方について質問される可能性があります。事前に、想定される質問に対する回答を準備しておきましょう。
- カミングアウトに至った経緯: なぜ面接時にカミングアウトしなかったのか、その理由を説明できるようにしておきましょう。
- 職場での配慮事項: トイレや更衣室など、職場環境に関する具体的な質問に答えられるようにしておきましょう。
- 周囲への理解促進: 同僚や顧客への対応について、どのように考えているのか、具体的な説明ができるようにしておきましょう。
- 入社への意欲: なぜこの会社で働きたいのか、具体的な理由を明確に伝えられるようにしておきましょう。
3. ポジティブな姿勢を心がける
不安な気持ちはあるかもしれませんが、前向きな姿勢で面談に臨むことが重要です。自分の強みや、この会社でどのように貢献できるのかをアピールしましょう。
4. 質問をする
面談の最後に、社長に質問する機会があるかもしれません。事前に、会社のビジョンや、今後のキャリアプランについて質問を考えておきましょう。入社後の具体的なイメージを持つことで、入社への意欲をさらに高めることができます。
転職活動におけるカミングアウトのタイミング
FTMとして転職活動を行う際、カミングアウトのタイミングは非常に重要な問題です。カミングアウトのタイミングは、個々の状況や希望する働き方によって異なりますが、一般的には以下の3つのパターンが考えられます。
1. 応募書類提出前
応募書類に性自認に関する情報を記載し、事前にカミングアウトする方法です。この方法のメリットは、企業側がFTMであることを理解した上で選考を行うため、入社後のミスマッチを防ぎやすいことです。デメリットは、書類選考の段階で不採用になる可能性が高まることです。
メリット:
- 企業側の理解を得た上で選考が進むため、入社後のトラブルを回避しやすい。
- 自分らしく働くための環境が整いやすい。
デメリット:
- 書類選考の通過率が下がる可能性がある。
- 企業によっては、対応に慣れていない場合がある。
2. 面接時
面接で、企業の雰囲気や担当者の対応を見てからカミングアウトする方法です。この方法のメリットは、企業の対応を見極めた上で、入社を検討できることです。デメリットは、面接官の理解度によって、対応が大きく異なる可能性があることです。
メリット:
- 企業の対応を見て、入社の意思決定ができる。
- 面接官とのコミュニケーションを通して、理解を深めることができる。
デメリット:
- 面接官の理解度によって、対応が大きく異なる可能性がある。
- 面接でのカミングアウトは、精神的な負担が大きい場合がある。
3. 内定後
内定を得た後にカミングアウトする方法です。この方法のメリットは、内定を得た後にカミングアウトするため、不採用になるリスクを回避できることです。デメリットは、企業側の対応によっては、内定が取り消される可能性があることです。
メリット:
- 不採用になるリスクを回避できる。
- 入社後の受け入れ体制について、事前に交渉できる。
デメリット:
- 企業側の理解が得られない場合、内定が取り消される可能性がある。
- 入社後に、周囲の理解を得るための努力が必要になる。
今回のケースでは、面接でカミングアウトし、内定を得た後に社長面談という状況です。これは、企業側がFTMであることを受け入れ、前向きに検討していると解釈できます。しかし、万が一、不採用になった場合、今後の転職活動では、カミングアウトのタイミングを慎重に検討する必要があります。
転職活動を成功させるための具体的なアドバイス
FTMとして転職活動を成功させるためには、以下の点に注意しましょう。
1. 企業選び
性自認に関する理解があり、多様性を受け入れる企業を選ぶことが重要です。企業のウェブサイトや、求人情報から、企業の文化や価値観を読み解くことができます。また、LGBTQ+に関する取り組みを行っている企業や、ダイバーシティ&インクルージョンを推進している企業は、比較的働きやすい環境である可能性が高いです。
- 企業のウェブサイトをチェック: 企業の理念や、社員の声などを確認し、企業の文化を理解しましょう。
- 求人情報を確認: 募集要項や、福利厚生の内容を確認し、働きやすさを判断しましょう。
- 口コミサイトを参考にする: 企業の評判や、社員の声を参考に、企業の雰囲気を確認しましょう。
2. 情報収集
転職活動を始める前に、FTMの転職に関する情報を収集しましょう。インターネットや、書籍、専門家への相談などを通して、情報収集を行うことができます。また、同じような境遇の人の体験談を聞くことで、不安を解消し、自信を持って転職活動を進めることができます。
- インターネット検索: FTMの転職に関する情報を検索し、様々な情報を収集しましょう。
- 書籍: 転職に関する書籍や、キャリアに関する書籍を読み、知識を深めましょう。
- 専門家への相談: キャリアコンサルタントや、LGBTQ+に関する専門家に相談し、アドバイスを受けましょう。
- 当事者の体験談: 同じような境遇の人の体験談を聞き、情報交換を行いましょう。
3. 自己分析
自分の強みや弱み、キャリアプランを明確にすることが重要です。自己分析を通して、自分に合った企業や職種を見つけることができます。また、面接対策にも役立ちます。
- 強みと弱みを把握する: 自分のスキルや経験、性格などを分析し、強みと弱みを把握しましょう。
- キャリアプランを立てる: 将来的にどのようなキャリアを築きたいのか、具体的な目標を立てましょう。
- 自己PRを作成する: 自分の強みをアピールできる自己PRを作成しましょう。
4. 面接対策
面接対策をしっかりと行い、自信を持って面接に臨みましょう。面接対策では、自己PRや、志望動機、想定される質問への回答などを準備しておきましょう。また、模擬面接を行うことで、本番での緊張を和らげることができます。
- 自己PRの練習: 自分の強みをアピールできる自己PRを練習しましょう。
- 志望動機の準備: なぜその会社で働きたいのか、具体的な理由を明確にしましょう。
- 想定される質問への回答準備: よくある質問に対する回答を準備しておきましょう。
- 模擬面接: 模擬面接を行い、本番での緊張を和らげましょう。
5. カミングアウトの準備
カミングアウトする際には、相手に理解してもらうための準備が必要です。事前に、自分の状況や、相手に伝えたいことを整理しておきましょう。また、カミングアウトする相手との関係性や、状況に合わせて、カミングアウトの方法を検討しましょう。
- 状況の整理: 自分の状況を客観的に整理し、相手に伝えたいことを明確にしましょう。
- 相手の理解: 相手の価値観や、考え方を理解し、相手に合わせた伝え方を検討しましょう。
- 伝え方の練習: 伝え方を練習し、スムーズに伝えられるように準備しましょう。
- サポート体制: 周囲の理解や、サポート体制を整えておきましょう。
戸籍変更について
戸籍変更は、性自認と戸籍上の性別を一致させるための重要な手続きです。戸籍変更を行うことで、社会生活における様々な場面で、より自然な形で過ごすことができます。しかし、戸籍変更には、いくつかのハードルがあります。
戸籍変更の条件
戸籍変更を行うためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 20歳以上であること: 成人であることが条件です。
- 婚姻をしていないこと: 婚姻関係にある場合は、戸籍変更ができません。
- 未成年の子がいないこと: 未成年の子がいる場合は、戸籍変更ができません。
- 性別の取扱いの変更に関する審判を受けていること: 家庭裁判所の審判が必要です。
- 性別の取扱いの変更に関する審判を受けるための条件:
- 2年以上、性同一性障害の治療を受けていること。
- 外性器が、性同一性障害者の性別の外観に似ていること。
- 他の性別の性器を形成する手術を受けていること。
戸籍変更のメリット
- 社会生活における違和感の軽減: 戸籍上の性別と、性自認が一致することで、社会生活における様々な場面で、違和感を覚えることが少なくなります。
- 就職活動におけるハードルの軽減: 就職活動において、性自認に関する説明をする必要がなくなるため、心理的な負担が軽減されます。
- 法的権利の行使: 戸籍上の性別に基づいて、法的権利を行使することができます。
戸籍変更のデメリット
- 手続きの煩雑さ: 戸籍変更には、家庭裁判所での審判など、様々な手続きが必要です。
- 費用: 医療費や、弁護士費用など、費用がかかる場合があります。
- 周囲への影響: 戸籍変更によって、周囲との関係性が変化する可能性があります。
戸籍変更は、個人の状況や考え方によって、メリットとデメリットが異なります。戸籍変更を検討する際には、専門家への相談や、情報収集を行い、慎重に判断することが重要です。
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まとめ
今回のケースでは、内定後の社長面談が、必ずしも不採用のフラグとは限りません。しかし、万が一不採用となった場合、今後の転職活動では、カミングアウトのタイミングや、企業選びを慎重に行う必要があります。自己分析や、面接対策をしっかりと行い、自信を持って転職活動を進めましょう。
FTMとしての転職活動は、困難なことも多いかもしれませんが、諦めずに、自分に合った企業を見つけることが重要です。この記事が、あなたの転職活動の一助となれば幸いです。
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