「接遇」って何のため？職場の「見た目」ルールに悩むあなたへ
「接遇」って何のため？職場の「見た目」ルールに悩むあなたへ
「色味が全くないことは、果たして『接遇』なのか！？」
転職したばかりの老健で、支援相談員をしています。どこでもそうだと思いますが、デスクは建物の一階の出入り口前の事務所にあります。受付嬢は特にいないので、相談員も事務員も経理もみんなで受付を兼ねています。
その事務所には、女性が数人いるのですが、私以外全員が全員、何故か全くのすっぴんなのです。髪型も一本に束ねるか、ショートカットかで、見え隠れする白髪等から、染髪も全くしていないと思われます。(ちなみに私は染髪をしていて、アッシュブラウンです。)皆さんの前髪の伸び方やうねり方から、パーマやストレートパーマの類いもしていないとみられます。
さて。
私は元々ジェルネイルが大好きでした。昔はストーンとかアートとかもしていたのですが、あまり派手なデザインは怒られると思ったので、ピンクベージュのグラデーションを薄っすら塗ってもらって、こっそりとしていました。
ところが、バレてしまい「マニキュアはダメなんだよ。接遇上ね。明日‼︎落として来てね」と言われてしまったので、泣く泣く諦めました。
これが第一ラウンド。これはさすがにまぁ仕方ないかなと思うんですが….
その次の日のことでした。うちの施設は、制服がポロシャツのような襟付きのもので、ボタンが二つ付いています。そのうちの上のひとつを開けていたら、「ボタンは全部閉めた方が良い」どうしてですか、と訊くと、また「接遇上」。
これが第二ラウンド。
第三ラウンドは、髪の『バナナクリップ』。
第四ラウンドは、髪を束ねる『シュシュ』。色は白。よく見ると、先輩たちは、髪を束ねている人は、誰もがみんな、黒か紺か茶色のゴムしかしていないじゃないですか….そしてすっぴん。
第五ラウンドは、まつげエクステ。
そして第六ラウンド。
私は、ジェルネイルができなくなった代わりにDr.Nailを塗って、その上に透明なトップコートを塗って、爪の保護＆若干のツヤ出しをしていたんです。そしたらダメだって。今までのジェルネイルのやりすぎで、爪がボロボロになり、薄くなり、バリバリ割れ、傷を作ってしまうリスクもあるからそうしていたのに….そう言ったら、「ツヤはダメ」「マニキュアはマニキュアだから」ですって。
何だかそれって、『過剰』じゃないですか？？
私は、今までも似たような老人ホームで働いてきました。その当時も、制服があったり、或いは私服通勤であっても『必ず襟付きの服で』とか『相談員は、必ずパンツでなければならない』等、色んな縛りはありました。でも、相談員になってからは、ジェルネイルを辞めろと言われたのはハッキリ言って初めてでしたし、みんなこっそりピアスやネックレスをしていました。
なのに何故？？社会福祉法人と医療法人の違い？？
ちなみに現場の看護師さんや介護士さんは、ギャルメイクやピアス、金髪等様々います。
でも、事務所は玄関口で、尚且つ最後の砦なんだから、現場の人と同じようにはできないことは、分かっています。
相談員なんだから、みんなのお手本でいなきゃならないのも分かっています。
でも、やっぱりこれってどこか『過剰』じゃないですか？？
私が現場の介護士をしていた頃も、相談員の先輩たちは、『許容範囲』の中でお化粧やパーマ、カラーフレームの眼鏡を楽しんでいたと思います。
そのうち、コンタクトレンズの『ディファイン』も言われるんでしょうかw
とりあえず、これを読んで下さった方、どう思われますか？？
色味が全くないことは、果たしてイコール接遇でしょうか。
例えば、銀行員さんも、マニキュアは禁止です。しかし、だからといって、すっぴんが許されると思いますか？？
この記事では、職場の「見た目」に関するルールに疑問を感じているあなたに向けて、その背景にある「接遇」の本質を理解し、自身のキャリアと両立させるためのヒントを提供します。特に、介護施設で働く支援相談員の方々が直面する、服装や身だしなみに関する「過剰なルール」について、その理由や対策を具体的に解説します。あなたの職場での悩みや疑問を解決し、より快適な職場環境を築くためのお手伝いをします。
1. 「接遇」とは何か？その本質を理解する
まず、職場で「接遇」という言葉が使われる際、その真意を理解することが重要です。接遇とは、単に外見を整えることだけではありません。それは、相手に不快感を与えず、心地よく過ごしてもらうための「おもてなし」の心を表す行動全般を指します。具体的には、言葉遣い、態度、身だしなみなど、相手に与える印象を総合的に考え、相手への敬意を示すことです。
今回の相談者のように、外見に関するルールに疑問を感じる場合、その背景にある「接遇」の目的を理解することで、納得感を得られることがあります。例えば、介護施設では、利用者の方々が安心してサービスを受けられるように、清潔感があり、親しみやすい印象を与えることが求められます。これは、単に「見た目」の問題ではなく、信頼関係を築き、円滑なコミュニケーションを図るための重要な要素です。
しかし、接遇は、個々の職場環境や価値観によって解釈が異なります。一律に「これが正しい」というものはありません。重要なのは、なぜそのルールが存在するのか、その目的を理解し、自身の価値観と照らし合わせながら、折り合いをつけることです。
2. なぜ「見た目」のルールは厳しくなるのか？
職場で「見た目」に関するルールが厳しくなる背景には、いくつかの理由が考えられます。
- 施設のイメージ戦略: 介護施設は、利用者の家族や地域社会に対して、安心感と信頼感を与える必要があります。清潔感があり、きちんとした印象を与えることは、施設のイメージアップにつながります。
- 職場の統一感: 制服や髪型などのルールを設けることで、職場の統一感を高め、チームの一員としての意識を醸成することができます。
- 利用者への配慮: 利用者の中には、特定の見た目（派手なメイクやアクセサリーなど）に抵抗感を持つ方もいます。そのような方々に配慮し、安心してサービスを受けてもらうために、ルールが設けられることがあります。
- ハラスメント対策: 職場によっては、外見に関するルールが、ハラスメントを防止するための手段として機能することもあります。
相談者のように、過去の職場との違いに戸惑う場合があるのは、施設の運営方針や、重視する価値観の違いが影響していると考えられます。社会福祉法人と医療法人という違いも、それぞれの組織文化や、重視するポイントに違いを生む可能性があります。
3. 「過剰なルール」と感じたときの対処法
職場の「見た目」に関するルールが「過剰」と感じた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？
3-1. ルールの目的を理解する
まずは、なぜそのルールが存在するのか、その目的を理解しようと努めましょう。上司や同僚に、率直に質問してみるのも良いでしょう。「なぜマニキュアはダメなのですか？」「なぜ髪を束ねなければならないのですか？」など、具体的な質問をすることで、ルールの背景にある意図を知ることができます。その上で、自身の考えを伝え、建設的な対話を進めることが大切です。
3-2. 許容範囲を探る
すべてのルールに完全に従う必要はありません。職場の雰囲気を壊さない範囲で、自身の個性を表現する方法を探りましょう。例えば、派手なネイルが禁止されていても、控えめな色やデザインのネイルであれば許されるかもしれません。髪型についても、完全に束ねるのではなく、ハーフアップにするなど、アレンジの幅を広げることも可能です。
3-3. 周囲の意見を参考に、相談する
同僚や先輩に、どのように対応しているのか、相談してみるのも良いでしょう。他の人がどのようにルールをクリアしているのかを知ることで、自身の選択肢を広げることができます。また、信頼できる上司や同僚に、悩みを打ち明けることで、客観的なアドバイスをもらったり、職場の理解を得るためのサポートを得られるかもしれません。
3-4. 労働組合や人事部に相談する
職場のルールが、明らかに不合理であったり、個人の権利を侵害していると感じる場合は、労働組合や人事部に相談することも検討しましょう。労働組合は、労働者の権利を守るための組織であり、人事部は、従業員の相談に対応する窓口です。専門家の意見を聞くことで、適切な対応策を見つけることができます。
3-5. 記録を残す
もし、不当な扱いを受けたと感じる場合は、証拠となる記録を残しておくことが重要です。具体的な出来事、日時、場所、関係者、内容などを記録しておきましょう。これは、後々、問題解決のために役立つ可能性があります。
4. 自身のキャリアと「見た目」のルールを両立させる
職場の「見た目」に関するルールは、あなたのキャリア形成に影響を与える可能性があります。しかし、ルールに縛られすぎることなく、自身のキャリア目標を達成するためには、柔軟な対応が必要です。
4-1. キャリアプランを明確にする
まず、あなたがどのようなキャリアを築きたいのか、明確にしましょう。将来的に、どのような役割を担いたいのか、どのようなスキルを身につけたいのかを具体的にイメージすることで、目標達成に必要な行動が見えてきます。キャリアプランを明確にすることで、目の前のルールに振り回されることなく、長期的な視点で物事を考えることができます。
4-2. スキルアップに励む
「見た目」のルールにばかり気を取られていると、自身のスキルアップがおろそかになる可能性があります。接遇は大切ですが、それ以上に、専門知識やスキルを磨くことが、あなたのキャリアを成功に導く鍵となります。積極的に研修に参加したり、資格を取得したり、日々の業務を通じて経験を積むことで、自身の価値を高めましょう。
4-3. 職場環境を改善する努力をする
職場のルールが、あなたのキャリア形成の妨げになっていると感じる場合は、積極的に職場環境を改善する努力をしましょう。例えば、上司や同僚と話し合い、ルールの見直しを提案したり、より働きやすい環境を作るためのアイデアを提案したりすることができます。あなたの行動が、他の従業員のためにもなるかもしれません。
4-4. 転職も視野に入れる
どうしても、職場のルールが受け入れられない場合や、自身のキャリアプランと合わない場合は、転職も視野に入れることも選択肢の一つです。転職活動を通じて、あなたの価値観やキャリア目標に合った職場を見つけることができます。転職エージェントに相談し、あなたの希望に合う求人を探してもらうのも良いでしょう。
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5. 成功事例から学ぶ
実際に、職場の「見た目」に関するルールを乗り越え、キャリアを成功させている人たちの事例を紹介します。
5-1. 事例1：柔軟な対応で周囲の理解を得たAさんの場合
Aさんは、IT企業で働く女性エンジニアです。彼女の職場では、服装に関するルールはありませんでしたが、社内イベントなどで、カジュアルすぎる服装が問題視されることがありました。Aさんは、自身の個性を大切にしつつ、周囲の意見にも耳を傾け、柔軟に対応することで、周囲の理解を得ました。具体的には、普段はカジュアルな服装で勤務していましたが、社内イベントでは、少しフォーマルな服装を心がけ、周囲との調和を図りました。その結果、Aさんは、自身の個性を尊重しつつ、周囲との良好な関係を築き、キャリアアップに成功しました。
5-2. 事例2：ルールを交渉し、働きやすい環境を実現したBさんの場合
Bさんは、医療機関で働く看護師です。彼女の職場では、髪色やアクセサリーに関するルールが厳しく、Bさんは、自身の個性を表現できないことに不満を感じていました。そこで、Bさんは、上司と話し合い、ルールの見直しを提案しました。具体的には、髪色については、派手すぎない範囲で、個性を認めてもらうように交渉し、アクセサリーについても、業務に支障がない範囲で、着用することを認められました。その結果、Bさんは、自身の個性を表現しながら、働きやすい環境を実現し、モチベーション高く業務に取り組むことができました。
5-3. 事例3：転職で自身の価値観に合った職場を見つけたCさんの場合
Cさんは、アパレル業界で働く販売員です。彼女の職場では、服装やメイクに関するルールが厳しく、Cさんは、自身の価値観と合わないことに悩んでいました。そこで、Cさんは、転職活動を行い、自身の価値観に合った職場を見つけました。具体的には、自由な服装やメイクが認められている、クリエイティブな職場で働き始めました。その結果、Cさんは、自身の個性を存分に発揮し、やりがいを感じながら、キャリアを積むことができました。
これらの事例から、自身の状況に合わせて、柔軟な対応をすること、周囲とのコミュニケーションを密にすること、自身の価値観に合った職場を選ぶことなど、様々なアプローチがあることがわかります。
6. まとめ：「接遇」の本質を理解し、あなたらしい働き方を見つけよう
職場の「見た目」に関するルールは、あなたのキャリア形成に影響を与える可能性があります。しかし、ルールに縛られすぎることなく、自身の価値観とキャリア目標を両立させるためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 「接遇」の本質を理解する: ルールの目的を理解し、相手への敬意を払うことを意識しましょう。
- 柔軟な対応を心がける: 許容範囲を探り、周囲との調和を図りましょう。
- コミュニケーションを密にする: 上司や同僚と話し合い、悩みを共有しましょう。
- 自身のキャリアプランを明確にする: 目標達成に必要な行動を計画しましょう。
- スキルアップに励む: 専門知識やスキルを磨き、自身の価値を高めましょう。
- 職場環境を改善する努力をする: 積極的に意見を出し、より働きやすい環境を作りましょう。
- 転職も視野に入れる: 自身の価値観に合った職場を探しましょう。
あなたの職場での悩みや疑問を解決し、より快適な職場環境を築くために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。あなたのキャリアが、より豊かなものになることを心から願っています。
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