多系統脳萎縮症の母の介護と仕事の両立：費用、延命治療、キャリアへの影響
多系統脳萎縮症の母の介護と仕事の両立：費用、延命治療、キャリアへの影響
この記事では、多系統脳萎縮症（MSA）の母親の介護と、仕事との両立という非常に困難な状況にある方に向けて、具体的なアドバイスを提供します。延命治療の選択、費用の問題、そしてキャリアへの影響について、専門的な視点と、実際に直面している方々への寄り添った情報をお届けします。
質問です。よろしくお願いします。
多系統脳萎縮症を持つ62歳の母を持つ娘です。発症から６年経過。以前は電車で40分、この病気に対して知識のある先生のいる大学病院でみてもらっていました。
しかし最近、歩行が困難となり、近くの大学病院(歩いて13分位かかる)病院に転院しようと思い、先日初診を受けました。
今後の事を考えて、(現在訪問リハビリのみ)ではなく、訪問看護や訪問診療を入れていきましょうとの話となりましたが、それにあたって、延命処置(気管切開での呼吸器挿入)をするかしないか決めて下さいと言われました。
私や母にしましては、費用の面も含めて、多大な苦労が生じるようでなければ是非、延命でと考えていたのですが、病院側の話では、『費用(器材など)は月に３０万以上。介護のためにご家族がつきっきりで介護をしなくてはならない。気管挿管を受け入れてくれる施設は少ない』との否定的な回答がありました。
母の病気は特定疾患であるため、費用の面はある程度国からの補助があると思っていました。それについて、病院に質問すると、口を閉ざし、答えが帰って来ませんでした。
母は以前、公務員として働いており、年金は今は62歳なので満額ではありません。
母は遠慮をしていますが、私が生きてほしいと言うと、生きたいと言っていました。
私としましては、最初は自宅で介護、見つかればその後施設はどうかと、母と話しています。
母の状態は、家でならヨチヨチで歩行可能。トイレ自律(時間はかかる)。食事困難(時間がかかり疲れてしまう)となってきたため、恐らく半年以内に胃ろう。ヨダレが垂れるため、口をふく事は自分でしています。
家族は私と母です。
仕事をやめてまでの介護になってしまうのか。
医者の言うとうり、のどに呼吸くだを入れてしまったら、そこからは長く、仕事を辞めてまでの延々とした介護(労力と費用ばかりの増大)になってしまうのか、回答がなく不安です。
(特に、看護師の方が、あなたのためと、介護に否定的な説得があり不安です。)
どなたか、実際に体験された方、特に前向きな手段、回答をお持ちの方、よろしくお願いいたします。
ちなみに、母の担当のケアマネの方に相談しましたが、こういったケ―スは始めての方で、情報は何ももらえませんでした。(出来ればベテランの方がいいのですが、母と仲が良く。しかし、私にとっては頼りになりません。)
よろしくお願いいたします。
はじめに：困難な状況への理解と、解決への第一歩
多系統脳萎縮症（MSA）の母親の介護と、仕事との両立という問題は、非常に多くの困難を伴います。この状況に直面されているあなたのお気持ちを考えると、胸が痛みます。まず、あなたが一人ではないこと、そして、解決策は必ずあるということをお伝えしたいです。この記事では、延命治療の選択、費用の問題、そしてキャリアへの影響について、具体的な情報とアドバイスを提供します。あなたの状況が少しでも改善されるよう、一緒に考えていきましょう。
1. 延命治療の選択：倫理的、経済的、そして感情的な側面
延命治療の選択は、非常にデリケートな問題です。あなたの母親の意思、そしてあなた自身の気持ち、さらには経済的な問題も考慮しなければなりません。以下に、それぞれの側面について詳しく見ていきましょう。
1-1. 母親の意思の尊重
まず最も大切なのは、母親の意思を尊重することです。「生きたい」という言葉は、非常に重みがあります。しかし、延命治療が必ずしも「生きること」の質を向上させるとは限りません。母親とじっくり話し合い、彼女がどのような生活を望んでいるのか、丁寧に聞き出すことが重要です。その上で、延命治療のメリットとデメリットを説明し、彼女が納得できる選択を一緒に見つけることが大切です。
1-2. 延命治療のメリットとデメリット
延命治療には、命を長らえる可能性があるという大きなメリットがあります。しかし、同時に、身体的な負担、精神的な負担、そして経済的な負担も伴います。具体的には、気管切開による呼吸器装着は、感染症のリスクを高め、日常生活を大きく制限する可能性があります。また、介護者の負担も増大し、仕事との両立がさらに困難になることも考えられます。
1-3. 費用の問題：国の補助と利用できる制度
費用については、国や自治体の補助制度を最大限に活用することが重要です。MSAは特定疾患に指定されており、医療費の自己負担が軽減される可能性があります。また、高額療養費制度を利用することで、月々の医療費の上限を抑えることもできます。さらに、介護保険制度を利用することで、訪問看護や訪問リハビリ、介護サービスの費用を軽減できます。これらの制度について、詳しく調べて、積極的に活用しましょう。
具体的な制度としては、以下のようなものが挙げられます。
- 特定疾患医療費助成制度: MSAは対象疾患であり、医療費の自己負担が軽減されます。
- 高額療養費制度: 月間の医療費が一定額を超えた場合、超過分が払い戻されます。
- 介護保険制度: 訪問看護、訪問リハビリ、介護サービスの利用料が軽減されます。
- 障害者総合支援法: 障害福祉サービスの利用が可能です。
これらの制度について、地域の保健所や役所の窓口で相談し、詳細な情報を収集しましょう。また、ソーシャルワーカーやケアマネージャーにも相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
2. 仕事との両立：柔軟な働き方とキャリアへの影響
母親の介護と仕事を両立させることは、非常に困難です。しかし、諦めることなく、様々な方法を模索することで、両立は可能です。以下に、具体的なアドバイスを提供します。
2-1. 柔軟な働き方の選択肢
まずは、現在の職場で、柔軟な働き方を相談してみましょう。例えば、
- 時短勤務: 勤務時間を短縮し、介護に充てる時間を確保します。
- テレワーク: 在宅勤務を許可してもらい、自宅で仕事をします。
- フレックスタイム制度: 始業・終業時間を柔軟に調整し、介護のスケジュールに合わせます。
- 有給休暇の取得: 介護が必要な際に、積極的に有給休暇を取得します。
これらの制度を利用することで、仕事と介護の両立がしやすくなります。上司や人事部に相談し、可能な範囲で協力してもらいましょう。
2-2. 転職も視野に：介護と両立しやすい仕事
現在の職場で柔軟な働き方が難しい場合は、転職も視野に入れる必要があります。介護と両立しやすい仕事としては、以下のようなものが考えられます。
- 在宅勤務可能な職種: Webライター、プログラマー、デザイナーなど。
- 勤務時間の調整がしやすい職種: パート、アルバイト、契約社員など。
- 介護休暇制度が充実している企業: 介護休業、介護休暇を取得しやすい企業を選びましょう。
転職活動をする際には、介護と仕事の両立を重視していることを、面接などで積極的にアピールしましょう。また、企業の福利厚生や、介護に関するサポート体制についても、事前に確認しておくことが重要です。
2-3. 副業という選択肢
本業を続けながら、副業をすることも可能です。例えば、
- Webライティング: 在宅でできる仕事です。
- データ入力: パソコンがあれば、どこでもできます。
- オンライン講師: 自分のスキルを活かせます。
副業をすることで、収入を増やし、経済的な不安を軽減することができます。また、本業とは異なるスキルを身につけることで、キャリアアップにも繋がる可能性があります。
3. 介護サービスの活用：負担を軽減するために
介護サービスを積極的に活用することで、介護者の負担を大幅に軽減することができます。以下に、具体的な介護サービスを紹介します。
3-1. 訪問看護・訪問介護
訪問看護や訪問介護は、自宅で専門的なケアを受けることができるサービスです。看護師が健康管理や医療処置を行い、介護士が食事や入浴、排泄などの介助を行います。これらのサービスを利用することで、介護者の負担を軽減し、質の高い介護を提供することができます。
3-2. デイサービス・ショートステイ
デイサービスは、日中に介護施設に通い、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けることができます。ショートステイは、短期間、介護施設に入所し、介護サービスを受けることができます。これらのサービスを利用することで、介護者の休息時間を確保し、心身ともにリフレッシュすることができます。
3-3. 介護施設の利用：施設選びのポイント
自宅での介護が困難になった場合は、介護施設の利用も検討する必要があります。介護施設には、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど、様々な種類があります。施設を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。
- 施設の設備: バリアフリー設計であるか、医療設備が整っているかなど。
- スタッフの質: 介護士や看護師の経験、知識、対応など。
- 入居者の様子: 雰囲気や、他の入居者との相性など。
- 費用: 入居費用、月額費用、その他費用など。
事前に施設を見学し、スタッフや入居者と話すことで、施設の雰囲気を知ることができます。また、ケアマネージャーやソーシャルワーカーに相談し、適切な施設を紹介してもらうことも重要です。
4. 精神的なサポート：心のケアも大切
介護は、心身ともに大きな負担がかかります。一人で抱え込まず、積極的にサポートを求めましょう。以下に、具体的なサポートを紹介します。
4-1. 家族や友人との連携
家族や友人に、あなたの状況を理解してもらい、協力を仰ぎましょう。役割分担をすることで、負担を分散し、精神的な支えを得ることができます。また、定期的に会って、悩みや不安を共有することも大切です。
4-2. 専門家への相談：ソーシャルワーカー、カウンセラー、ケアマネージャー
ソーシャルワーカー、カウンセラー、ケアマネージャーなどの専門家に相談することで、様々なアドバイスやサポートを受けることができます。ソーシャルワーカーは、制度やサービスに関する情報を提供し、手続きをサポートしてくれます。カウンセラーは、あなたの心のケアをしてくれます。ケアマネージャーは、介護プランを作成し、様々なサービスを調整してくれます。
4-3. 地域のサポートグループの活用
同じような境遇の人が集まるサポートグループに参加することで、孤独感を解消し、情報交換や共感を得ることができます。地域の保健所や福祉センターなどで、サポートグループを探してみましょう。
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5. キャリアプランの再構築：未来を見据えて
介護と仕事の両立は、あなたのキャリアプランに大きな影響を与える可能性があります。しかし、悲観することはありません。むしろ、この経験を活かして、新たなキャリアを築くことも可能です。以下に、具体的なアドバイスを提供します。
5-1. スキルアップ：在宅ワークや副業に役立つスキル
介護と両立しながら、スキルアップを目指しましょう。例えば、
- Webライティング: 文章力や情報収集能力を磨きます。
- プログラミング: ITスキルを習得し、在宅ワークの機会を増やします。
- デザイン: クリエイティブなスキルを身につけ、副業に活かします。
オンライン講座や、書籍などで、自分の興味のある分野を学びましょう。スキルアップすることで、キャリアの選択肢が広がり、収入アップにも繋がる可能性があります。
5-2. ポータブルスキルの習得：どこでも活かせるスキル
ポータブルスキルとは、場所や業界に関わらず、どこでも活かせるスキルのことです。例えば、
- コミュニケーション能力: 相手の気持ちを理解し、円滑なコミュニケーションを図る能力。
- 問題解決能力: 問題を分析し、解決策を見つけ出す能力。
- 時間管理能力: 時間を有効に活用し、効率的にタスクをこなす能力。
これらのスキルを磨くことで、どのような仕事でも活躍することができます。自己啓発セミナーや、書籍などで、ポータブルスキルを習得しましょう。
5-3. 経験を活かしたキャリアチェンジ
介護の経験は、あなたのキャリアにとって、大きな強みとなります。例えば、
- 介護業界への転職: 介護福祉士、ケアマネージャーなど、介護に関する専門職を目指す。
- 福祉関連企業への転職: 介護用品メーカー、福祉サービスを提供する企業など。
- キャリアコンサルタント: 介護経験を活かし、キャリア相談の専門家を目指す。
介護経験を通して得た知識やスキル、そして人間性は、これらの仕事で大いに役立ちます。あなたの経験を活かして、新たなキャリアを築きましょう。
6. まとめ：希望を捨てずに、一歩ずつ進む
多系統脳萎縮症の母親の介護と、仕事との両立は、非常に困難な道です。しかし、諦めることなく、様々な情報収集し、適切なサポートを受け、そして、柔軟な働き方やキャリアプランを模索することで、必ず道は開けます。あなたの状況が少しでも改善されるよう、心から応援しています。そして、あなた自身が、心身ともに健康でいられることを願っています。困難な状況を乗り越え、あなたのキャリアと人生がより豊かになることを願っています。
最後に、今回の記事で紹介した情報を参考に、あなた自身の状況に合った解決策を見つけ、一歩ずつ進んでいきましょう。そして、困ったことがあれば、いつでも、専門家や、私たちにご相談ください。あなたの未来が、明るいものになることを、心から願っています。
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