80歳のお母様の介護とデイサービスを巡る問題：調停と今後の選択肢
80歳のお母様の介護とデイサービスを巡る問題：調停と今後の選択肢
この記事では、80歳のお母様の介護に関する複雑な状況と、それに対する法的手段としての調停の可能性について、具体的なアドバイスを提供します。在宅介護、デイサービス利用、誤嚥性肺炎による入院、そして今後の療養型病院への転院といった一連の流れの中で、相談者が抱える様々な悩みや疑問に寄り添い、専門家の視点から具体的な解決策を提示します。調停のメリット・デメリットを比較検討し、相談者が最適な選択をできるよう支援します。
2011年10月に自宅浴槽で溺水後、介護3～4の間で在宅介護（週2訪問看護・週3でデイサービス）をしていました。多少嚥下能力が落ちてきたと感じていましたが、昨年12/5にデイサービスから2名に抱えられるようにして帰宅後嘔吐・痙攣。訪問看護士によって体温39.2度とわかり病院に緊急搬送され、誤嚥性肺炎と診断されました。デイサービスが原因とは言い切れないものの、現在も入院中で、経管チューブ方式は唾液が出すぎて、更に肺炎をおこす可能性があるので中断。2月中旬を目処に療養型病院に転院予定で、静脈カテーテルにて高濃度栄養液に切り替える予定です。
意識は認知症の症状がありますが、比較的しっかりしていますので「ご飯が食べたい」「家に帰りたい」と繰り返すのでこちらもまいっています。当然ですが痰吸引などで再度在宅介護は不可能と考えています。ただ、ケアマネにしろデイサービスにしろ、こちらから連絡をとらないと見舞いにも来ない状態です。
誤嚥性肺炎が12/5の嘔吐・痙攣が原因でないにしろ、デイサービスが帰宅させず、そのまま病院に搬送していてくえればと考えてしまいます。この場合ディサービス相手に調停（慰謝料）を申し込む事は可能（得策）でしょうか？裁判所の相談コーナーで話した処「調停は可能だと思うが相手が応じない場合は、弁護士に相談のうえ簡易訴訟になるでしょうね….」との返答でした。乱文ですが、何か良いアドバイスがればお願いします。
1. 現状の整理と問題点の明確化
まず、現状を整理し、問題点を明確にすることが重要です。今回のケースでは、以下の点が主な問題点として挙げられます。
- 誤嚥性肺炎の発症とデイサービスとの関連性：デイサービスが原因と断定することは難しいものの、帰宅時の状況から、何らかの過失があった可能性は否定できません。
- ケアマネージャーとデイサービスの対応：連絡がないと見舞いにも来ないという状況は、連携不足や対応の遅れを示唆しています。
- 今後の介護体制：在宅介護は困難であり、療養型病院への転院が決定している中で、今後の介護プランをどのように構築していくか。
- 精神的な負担：認知症のお母様の「ご飯が食べたい」「家に帰りたい」という訴えに対する、相談者の精神的な負担。
2. 調停のメリットとデメリット
調停を検討する前に、そのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。
2.1 メリット
- 時間と費用の節約：裁判に比べて、時間と費用を抑えることができます。
- 柔軟な解決：裁判所が判決を下すのではなく、当事者間の合意を目指すため、柔軟な解決が可能です。
- 精神的な負担の軽減：裁判のように感情的な対立が激化しにくい傾向があります。
- 関係性の維持：相手との関係性を完全に断ち切るのではなく、ある程度の関係を維持しながら解決を目指すことができます。
2.2 デメリット
- 相手の協力が必要：調停は、相手が応じなければ成立しません。
- 解決内容の限界：調停で解決できる範囲は、慰謝料など金銭的な問題に限られる場合があります。
- 専門知識の不足：法的な専門知識がない場合、不利な条件で合意してしまう可能性があります。
3. 調停を申し立てる前の準備
調停を申し立てる前に、以下の準備をしておくことが重要です。
- 証拠の収集：デイサービスの記録、看護記録、医師の診断書など、誤嚥性肺炎の発症とデイサービスとの関連性を示す証拠を収集します。
- 弁護士への相談：調停の前に、弁護士に相談し、調停の可能性や、調停でどのような主張ができるか、アドバイスを受けます。弁護士は、証拠の評価や、調停における交渉戦略についても助言してくれます。
- 情報収集：デイサービスの運営状況や、過去の事故に関する情報を収集します。
- 調停の目的の明確化：調停で何を達成したいのか、明確にしておきます。慰謝料の請求だけでなく、再発防止策の提案なども含めることができます。
4. 調停の進め方
調停は、裁判所で行われます。調停委員が間に入り、当事者間の話し合いをサポートします。
- 調停の申し立て：裁判所に調停を申し立てます。
- 調停期日：裁判所から調停期日の通知が届きます。
- 話し合い：調停委員を交えて、当事者間で話し合いを行います。
- 合意：話し合いがまとまれば、合意書を作成し、調停が成立します。
- 不成立：話し合いがまとまらない場合は、調停は不成立となります。
5. 調停が不成立の場合の選択肢
調停が不成立となった場合、以下の選択肢があります。
- 弁護士への相談：弁護士に相談し、訴訟を起こすかどうか検討します。
- 示談交渉：相手との間で、直接示談交渉を行います。
- 諦める：これ以上の法的手段を取らないという選択肢もあります。
6. 今後の介護プランの検討
療養型病院への転院が決まっている中で、今後の介護プランを検討する必要があります。
- 療養型病院との連携：療養型病院のケアマネージャーと連携し、今後の介護方針について話し合います。
- 情報収集：療養型病院の設備やサービス内容について、情報を収集します。
- 家族の役割分担：家族間で、介護に関する役割分担を決めます。
- 定期的な面会：定期的に病院を訪問し、お母様の様子を確認します。
7. 精神的な負担への対処
認知症のお母様の「ご飯が食べたい」「家に帰りたい」という訴えは、相談者にとって大きな精神的な負担となります。以下の方法で、この負担を軽減することができます。
- 専門家への相談：医師や、精神科医、カウンセラーに相談し、心のケアを受けます。
- 家族や友人との交流：家族や友人に悩みを聞いてもらい、心の支えとします。
- 気分転換：趣味や好きなことに時間を使い、気分転換を図ります。
- 情報収集：認知症に関する情報を収集し、理解を深めることで、不安を軽減します。
8. デイサービスとの関係性
デイサービスとの関係性についても、今後のことを考慮して対応する必要があります。
- 情報共有：今後の介護プランについて、デイサービスに情報共有し、連携を密にします。
- 感謝の気持ち：これまでのサービスに対する感謝の気持ちを伝えます。
- 客観的な評価：デイサービスのサービス内容を客観的に評価し、改善点があれば伝えます。
9. 専門家への相談を検討しましょう
今回のケースは、法的問題と介護問題が複雑に絡み合っています。弁護士、ケアマネージャー、医師など、専門家への相談は不可欠です。専門家のアドバイスを受けることで、適切な対応策を見つけ、より良い解決へと繋げることができます。
特に、弁護士に相談することで、調停の可能性や、訴訟になった場合の勝算、慰謝料の相場など、具体的なアドバイスを受けることができます。また、ケアマネージャーに相談することで、今後の介護プランについて、専門的な視点からのアドバイスを受けることができます。
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10. まとめ
今回のケースでは、調停を申し立てることは一つの選択肢ですが、その前に、証拠の収集や弁護士への相談など、十分な準備が必要です。調停が不成立となった場合は、訴訟や示談交渉、または諦めるという選択肢があります。今後の介護プランを検討し、精神的な負担を軽減するために、専門家への相談も不可欠です。ご自身の状況に合わせて、最適な選択肢を選び、問題解決に向けて進んでください。
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