介護士の悩み解決！トイレ問題に困ったら試したい7つの対策と、働き方改革のススメ
介護士の悩み解決！トイレ問題に困ったら試したい7つの対策と、働き方改革のススメ
介護の現場で働く皆さん、日々お疲れ様です。今回は、介護士の皆さんが直面する「トイレ問題」に焦点を当て、具体的な対策と、より良い働き方を実現するためのヒントをお届けします。
介護士をしています。
とある施設で働いていますが、トイレが頻回な入居者様に、職員みんなが頭を悩ませています。
夜間はポータブルトイレ対応です。
日中は普通のトイレに行きます。
1回トイレ誘導したかと思えば、またすぐトイレの訴えがあります。
かといって、尿が出るわけではありません。
腰が悪い職員が多く、どんどん負担になってきています。
また四六時中、トイレの訴えがあるため、ご飯中にも訴えあり、周りの入居者様は嫌な顔をされます〈ご飯が不味くなる〉
トイレ誘導をしなければ、不穏が激しく大きな声で騒いだり、してきます。
不穏を抑える薬は飲んでいます。
介護士をしている方に質問です。
こういった場合、どんな対策をされますか？
※都度、トイレ誘導以外でお願いします
今回のテーマは、介護現場でよくある「トイレの訴え」への対応です。入居者のQOL（Quality of Life：生活の質）を維持しつつ、介護士の負担を軽減するための具体的な対策を、7つのステップに分けて解説します。さらに、働き方改革を視野に入れた、より良い職場環境作りのヒントもご紹介します。
ステップ1：原因の特定とアセスメント
まずは、なぜ入居者が頻繁にトイレに行きたがるのか、その原因を特定することが重要です。原因を特定することで、より効果的な対策を講じることができます。
- 排尿記録の作成: 24時間の排尿記録をつけ、排尿回数、排尿量、時間帯、水分摂取量などを記録します。これにより、排尿パターンの把握、異常の早期発見に繋がります。
- 既往歴と服薬の確認: 既往歴（糖尿病、心不全など）や服用中の薬（利尿剤など）が排尿に影響を与えている可能性がないか確認します。
- 認知機能の評価: 認知症の症状として、トイレの場所が分からなくなったり、排尿の感覚が鈍くなったりすることがあります。認知機能の評価を行い、適切な対応策を検討します。
- 身体的な状態の評価: 便秘や膀胱炎など、身体的な問題が原因でトイレに行きたくなることもあります。身体的な状態を評価し、必要に応じて医療機関との連携を検討します。
ステップ2：非薬物療法の導入
薬に頼る前に、まずは非薬物療法を試してみましょう。非薬物療法は、副作用がなく、入居者のQOLを損なうことなく、問題解決に繋がる可能性があります。
- 水分摂取の調整: 水分摂取量を記録し、過剰な水分摂取がないか確認します。特に夕食後の水分摂取は、夜間のトイレ回数を増やす可能性があります。
- 食事内容の見直し: 利尿作用のある食品（コーヒー、アルコールなど）の摂取を控えるように促します。また、便秘が原因で頻尿になっている場合は、食物繊維を多く含む食事を提案します。
- 排尿習慣の確立: 決まった時間にトイレに誘導し、排尿の習慣をつけます。排尿間隔を徐々に延ばしていくことで、膀胱の容量を増やす訓練も有効です。
- 環境調整: トイレまでの距離を短くしたり、トイレの場所を分かりやすく表示したり、トイレの環境を快適にすることで、トイレへの不安感を軽減します。
ステップ3：心理的ケアの実施
トイレに行きたがる原因が、不安や寂しさなどの心理的な要因であることもあります。入居者の気持ちに寄り添い、安心感を与えることが重要です。
- 傾聴: 入居者の話をよく聞き、不安や悩みに寄り添います。話を聞いてもらうだけでも、安心感が得られることがあります。
- 声かけ: トイレに行きたがる入居者には、優しく声をかけ、安心させます。「何か困ったことはありませんか？」「一緒にトイレに行きましょうか？」など、具体的な言葉でサポートを伝えます。
- レクリエーション: 集中できる活動や、楽しいレクリエーションを提供することで、不安を紛らわせることができます。
- 家族との連携: 家族に入居者の様子を伝え、協力体制を築きます。家族からの声かけや、面会も、入居者の安心感に繋がります。
ステップ4：排泄ケア用品の活用
排泄ケア用品を適切に活用することで、介護士の負担を軽減し、入居者の快適性を向上させることができます。
- 尿とりパッドの選定: 入居者の排尿量や活動量に合わせて、適切な吸収量の尿とりパッドを選びます。
- 陰部洗浄: 排尿後や排便後には、陰部を清潔に保ちます。
- ポータブルトイレの活用: 夜間や移動が困難な場合は、ポータブルトイレを活用します。
- 排尿補助具: 尿漏れが心配な場合は、尿漏れパッドや尿道カテーテルなどの排尿補助具を検討します。
ステップ5：チーム内での情報共有と連携
介護士だけで抱え込まず、チーム全体で情報共有し、連携を密にすることが重要です。問題解決に向けた、多角的な視点を取り入れることができます。
- 情報共有: 入居者の排尿記録や、これまでの対応、効果などをチーム内で共有します。
- カンファレンス: 定期的にカンファレンスを開催し、問題点や改善策を話し合います。
- 多職種連携: 医師、看護師、理学療法士など、多職種と連携し、専門的なアドバイスを受けます。
- 記録の徹底: 記録を詳細に残すことで、問題の可視化、対応の評価、そして次への対策に役立てることができます。
ステップ6：職場環境の改善
介護士が働きやすい環境を整えることは、質の高い介護を提供するために不可欠です。労働環境の改善は、離職率の低下にも繋がります。
- 人員配置の見直し: トイレ介助に特化した人員を配置するなど、人員配置を見直します。
- 業務分担の明確化: 介護士の業務分担を明確にし、負担を軽減します。
- 休憩時間の確保: 介護士が十分な休憩時間を確保できるようにします。
- 労働時間の短縮: 残業を減らすなど、労働時間を短縮します。
- 福利厚生の充実: 福利厚生を充実させ、介護士のモチベーションを高めます。
ステップ7：専門家への相談
上記の方法を試しても問題が解決しない場合は、専門家への相談を検討しましょう。専門家の知識と経験は、問題解決の糸口になるかもしれません。
- 医師への相談: 入居者の病状や服薬について、医師に相談します。
- 看護師への相談: 排尿に関する専門的なアドバイスを受けます。
- ケアマネージャーへの相談: ケアプランの見直しや、適切なサービス提供について相談します。
- 専門機関への相談: 介護に関する専門機関に相談し、アドバイスを受けます。
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働き方改革のススメ
介護業界は、人手不足や労働時間の長さなど、多くの課題を抱えています。しかし、働き方改革を進めることで、これらの課題を解決し、より良い職場環境を実現することができます。
- ICT（情報通信技術）の活用: 記録の電子化、情報共有システムの導入など、ICTを活用することで、業務効率化を図ります。
- タスクシフティング: 専門職でなくてもできる業務を、他の職種に移行することで、介護士の負担を軽減します。
- 柔軟な働き方の導入: シフト制の柔軟化、テレワークの導入など、柔軟な働き方を導入することで、多様な人材の確保に繋がります。
- 研修制度の充実: 介護技術や、認知症ケアに関する研修を充実させることで、介護士のスキルアップを支援します。
- キャリアパスの明確化: キャリアパスを明確にすることで、介護士のモチベーションを高め、定着率を向上させます。
まとめ
今回は、介護現場における「トイレ問題」への対策と、働き方改革について解説しました。入居者のQOLを維持しつつ、介護士の負担を軽減するためには、原因の特定、非薬物療法、心理的ケア、排泄ケア用品の活用、チーム内での連携、職場環境の改善、専門家への相談など、多角的なアプローチが重要です。
また、働き方改革を進めることで、より良い職場環境を実現し、介護業界全体の課題解決に繋げることができます。
この記事が、介護現場で働く皆さんの、少しでもお役に立てれば幸いです。
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