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認知症の親を支えながら自営業を続けるには?専門家が教える、今すぐできること

認知症の親を支えながら自営業を続けるには?専門家が教える、今すぐできること

この記事では、認知機能が低下したご両親を支えながら、自営業という多忙な状況下で直面する様々な課題に対し、具体的な解決策を提示します。ご両親の安全を守りながら、ご自身の生活も維持するための第一歩を、一緒に考えていきましょう。

父親の認知機能がかなり低下しており、先日、街中に出かけた際、道に迷って夜中まで行方不明になりました。幸いパトロール中の警察の方に保護していただき無事に帰ってきました。いなくなった街から10駅ほど離れた場所をさまよっていたそうです。父はその時、自分が遠く離れた故郷の道を歩いている…と認識していたみたいです。

今後そういうことがあったら危険なので、母親に行政の相談窓口か、専門のお医者さんに相談に行こうと提案しましたが、「家族以外の人間には関わってほしくない」の一点張りです。どうしたらいいでしょうか。

補足です。

○母親について…

(1) 父親が行方不明になる前、数年、母親の方に認知機能の低下が見られました。具体的には、言っていることがおかしかったり、記憶があいまいだったり…です。

これまで実家の食事や掃除、お金のやりくりなど全て母親が担っており、母親の認知機能が低下したことでその間、両親ともにしっかりご飯を食べたりきちんとした生活ができてなかったようです。

(2) 母親は長年教師をしており、昨年退職しました。外部の人に対して毅然としたい、という意識が強く、弱い姿を他者に見せたくないという気持ちがかなり強いようです。尊厳をなくすくらいなら生活できなくてもいい、という感じです。

○金銭状況について…

両親共に年金生活です。父親は自分の年金を全て自分の使いたいように使っています。母の年金だけで食費や生活費などやりくりしており、かなり苦しい生活になっています。

父と母は結婚当初から今までずっと金銭的な話し合いやコミュニケーションをできる状態に至っておらず、全てやりくりは母親任せでしたが、これまで母親も仕事をしていたので何とかできていました。

母親が退職してからは金銭的に不足したら兄に頼っていますが、兄もあまり余裕がないため困っています。

○自分について…

かなりカツカツの自転車操業の自営業で金銭的にも時間的にも全く余裕がありません。親に仕送りなど頻繁にしてあげたいのですが、2〜3日ごとの電話と、月に一回食料などお土産を買って泊まりに行って、話をしたり買い物や片付けを手伝うのが限界です。配偶者がいますが、2人で一緒に仕事をしています。

○他の兄弟について…

兄、弟がいますが2人とも遠方で暮らしており、年一回お正月に帰ってくるぐらいです。

もともと父親と母親は全てにおいての価値観や生活スタイルが異なっていました。

認知機能に問題が生じる前から、夫婦仲には破綻が見られていました。

アダルトチルドレン気味で典型的な昭和男児で現実と向き合うことを避けがちで、生活力がゼロに等しい父親と、世間体や周囲からの見え方にこだわりが強く「いい子」「いい人間」でなければならない…という思いの強い母親で、離婚や別居も選択されず、今に至ります。

夫婦間のコミュニケーションは不全ですが、それぞれ個別に見ると2人とも基本的に優しく真面目で善良な人たちです。

ただ、これまで生活のことやお金のことを母親が自分1人だけで力技とプライドで何とかしてきたのが、母親が退職して全てたち行かなくなり、そこから良くない状態になっていっている感じです。

急激に父親と母親の認知機能と生活の低下が進んでおり、安全面にかなり不安を感じるものの、自分1人だけでは何もできないため悩み抜いて相談させていただきました。

現状、非力な自分が親にできること、まず最初にすべきことは何でしょうか。

はじめに:現状の整理と問題の本質

ご相談ありがとうございます。ご両親の認知機能の低下と、それに伴う生活への影響、そしてご自身の自営業という状況下でのご苦労、大変お察しいたします。まずは、現状を整理し、問題の本質を理解することから始めましょう。

ご両親の抱える問題は多岐にわたります。父親の認知機能低下による徘徊、母親の認知機能低下と頑なな姿勢、金銭的な問題、そしてご自身の時間的・経済的な制約。これらの問題が複雑に絡み合い、解決を困難にしていると考えられます。

しかし、問題の本質は、ご両親の安全と生活の質をどのように確保するか、そして、ご自身がどのように関わっていくか、という点に集約されます。焦らず、一つ一つ問題を分解し、具体的な対策を講じていくことが重要です。

ステップ1:安全確保のための初期対応

まずは、ご両親の安全を確保するための初期対応から始めましょう。これは、緊急性の高い問題であり、最優先で取り組むべき事項です。

1. 徘徊対策:GPSと見守りサービスの導入

父親の徘徊は、非常に危険な状況を引き起こす可能性があります。再発防止のため、以下の対策を検討しましょう。

  • GPS端末の利用: 父親にGPS端末を持たせることで、居場所をリアルタイムで把握できます。小型で目立たないものを選び、本人の抵抗感を少なくすることが重要です。
  • 見守りサービスの活用: 専門業者が提供する見守りサービスは、24時間体制で異常を検知し、緊急時に対応してくれます。初期費用や月額料金はかかりますが、安心を買うという意味では検討の価値があります。
  • 徘徊しやすい時間帯や場所の特定: 父親の行動パターンを観察し、徘徊しやすい時間帯や場所を特定しましょう。その時間帯には、より注意深く見守る、または外出を控えるなどの対策を講じることができます。

2. 緊急時の連絡体制の構築

万が一の事態に備え、緊急時の連絡体制を構築しておくことも重要です。

  • 緊急連絡先の明確化: 警察、消防、かかりつけ医、近隣の協力者など、緊急時に連絡すべき相手をリストアップし、家族全員で共有しましょう。
  • 情報共有: ご両親の病状、既往歴、服薬情報、かかりつけ医の連絡先などをまとめた情報を、緊急連絡先に共有しておきましょう。
  • 地域包括支援センターへの相談: 地域包括支援センターは、高齢者の福祉に関する相談窓口です。緊急時の対応について相談し、アドバイスを受けることができます。

ステップ2:母親へのアプローチと理解

母親は、外部からの支援を拒否する姿勢を見せていますが、その背景には、長年の教師としてのプライドや、周囲からの評価を気にする気持ちがあると考えられます。母親の心情を理解し、寄り添いながら、少しずつ心を開いてもらうためのアプローチを試みましょう。

1. コミュニケーションの工夫

母親とのコミュニケーションにおいては、以下の点に注意しましょう。

  • 共感と傾聴: 母親の気持ちに寄り添い、まずは話をじっくりと聞きましょう。否定的な言葉ではなく、共感的な言葉を使うことで、信頼関係を築くことができます。
  • プライドを傷つけない配慮: 母親のプライドを傷つけるような言動は避けましょう。外部の支援を勧める際も、母親の自尊心を尊重するような言い方を心がけましょう。
  • 具体的な提案: 抽象的な話ではなく、具体的な提案をすることで、母親は現実的な問題解決への道筋を見出すことができます。

2. 母親の負担軽減

母親の負担を軽減することも、支援を受け入れやすくするために重要です。

  • 家事の分担: 食事の準備、掃除、洗濯など、できる範囲で家事を手伝いましょう。家事代行サービスを利用することも検討できます。
  • 金銭管理のサポート: 母親の金銭管理の負担を軽減するために、銀行口座の管理や、公共料金の支払いなどを手伝いましょう。
  • 休息時間の確保: 母親に休息時間を与え、心身ともにリフレッシュできる時間を作りましょう。

ステップ3:専門家への相談と連携

ご両親の問題は、専門家の知識と経験を借りることで、より効果的に解決できる可能性があります。専門家への相談を検討しましょう。

1. 医療機関への相談

父親の認知症の進行度合いを正確に把握し、適切な治療やケアを受けるために、専門医に相談しましょう。また、母親の認知機能についても、専門医の診断を受けることを勧めましょう。

  • かかりつけ医の活用: まずは、かかりつけ医に相談し、専門医への紹介を依頼しましょう。
  • 認知症専門医の受診: 認知症専門医は、認知症に関する専門的な知識と経験を持っています。
  • 適切な診断と治療: 早期に適切な診断と治療を受けることで、認知症の進行を遅らせることができます。

2. 介護サービスの利用検討

介護サービスを利用することで、ご両親の生活の質を向上させ、ご自身の負担を軽減することができます。

  • ケアマネージャーへの相談: ケアマネージャーは、介護に関する専門家です。ご両親の状況に合わせた介護サービスを提案し、利用手続きをサポートしてくれます。
  • 訪問介護サービスの利用: 訪問介護サービスは、自宅での食事、入浴、排泄などの介助を提供してくれます。
  • デイサービスの利用: デイサービスは、日中の活動の場を提供し、認知症の方の社会参加を促します。

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3. 弁護士への相談

金銭管理や財産管理に関する問題が生じた場合は、弁護士に相談することも検討しましょう。

  • 成年後見制度の利用: 成年後見制度は、認知症などにより判断能力が低下した方の財産管理や身上監護を支援する制度です。
  • 任意後見制度の利用: 任意後見制度は、本人が元気なうちに、将来の判断能力の低下に備えて、後見人を選任しておく制度です。
  • 遺言書の作成: 遺言書の作成は、相続に関するトラブルを未然に防ぐために有効です。

ステップ4:自営業と介護の両立支援

自営業を営みながら、ご両親の介護をすることは、時間的・経済的な負担が大きくなります。ご自身の負担を軽減し、両立を可能にするための工夫も必要です。

1. 業務効率化と時間管理

自営業の業務効率化を図り、時間を有効活用しましょう。

  • 業務の整理と優先順位付け: 業務を整理し、重要度の高いものから優先的に取り組みましょう。
  • アウトソーシングの活用: 経理、事務、ウェブサイト管理など、外部に委託できる業務はアウトソーシングしましょう。
  • 時間管理術の習得: タイムマネジメントのスキルを習得し、時間を有効活用しましょう。

2. 経済的な対策

経済的な負担を軽減するための対策も重要です。

  • 介護保険サービスの利用: 介護保険サービスを利用することで、介護費用を軽減できます。
  • 介護休業制度の活用: 介護休業制度を利用することで、介護に専念する時間を確保できます。
  • 金銭的な支援: 兄弟や親族からの金銭的な支援も検討しましょう。

3. メンタルヘルスケア

介護と自営業の両立は、精神的な負担が大きくなります。メンタルヘルスケアにも気を配りましょう。

  • 休息時間の確保: 睡眠時間を確保し、心身ともにリフレッシュできる時間を作りましょう。
  • ストレス解消: 趣味や運動など、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。
  • 相談できる相手の確保: 家族、友人、専門家など、相談できる相手を確保しましょう。

ステップ5:兄弟との連携

遠方に住む兄弟との連携も、問題解決のために重要です。兄弟と協力し、ご両親を支える体制を築きましょう。

1. 情報共有と意識統一

兄弟間で、ご両親の状況に関する情報を共有し、問題意識を統一しましょう。

  • 定期的な情報交換: 電話、メール、ビデオ通話などを活用し、定期的に情報交換を行いましょう。
  • 問題点の共有: ご両親の抱える問題点を共有し、解決策を一緒に考えましょう。
  • 役割分担: 兄弟間で、できる範囲で役割分担を行いましょう。

2. 協力体制の構築

兄弟で協力し、ご両親を支える体制を構築しましょう。

  • 訪問頻度の調整: 兄弟で、ご両親への訪問頻度を調整しましょう。
  • 経済的な支援: 経済的な負担を分担しましょう。
  • 精神的なサポート: 互いに励まし合い、精神的なサポートを行いましょう。

まとめ:未来への希望と具体的な行動計画

ご両親の認知機能の低下と、それに伴う様々な問題は、非常に困難な状況です。しかし、諦めずに、一つ一つ問題を解決していくことで、必ず未来への希望を見出すことができます。

まずは、ご両親の安全を確保するための初期対応を行いましょう。次に、母親の心情を理解し、寄り添いながら、少しずつ心を開いてもらうためのアプローチを試みましょう。そして、専門家への相談と連携を密にし、介護サービスや医療支援を受けましょう。さらに、自営業と介護の両立支援策を講じ、ご自身の負担を軽減しましょう。最後に、兄弟との連携を強化し、協力体制を築きましょう。

これらのステップを一つ一つ実行することで、ご両親の生活の質を向上させ、ご自身の負担を軽減し、そして、未来への希望を育むことができるはずです。困難な状況ではありますが、決して一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、前向きに進んでいきましょう。

ご相談者様が、ご両親と、そしてご自身が、穏やかな日々を送れることを心から願っています。

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