78歳のお母様の介護と施設からの転院勧告…あなたができる最良の選択とは？ 専門家が教える、後悔しないための判断基準
78歳のお母様の介護と施設からの転院勧告…あなたができる最良の選択とは？ 専門家が教える、後悔しないための判断基準
この度は、大変な状況の中、ご心痛のこととお察しいたします。78歳のお母様の介護、そして施設からの転院勧告という、非常に難しい問題に直面されているとのこと。一人で全てを抱え、気力も体力も限界に近い状況かもしれません。この記事では、介護と医療の専門家として、あなたの状況を深く理解し、お母様にとって最良の選択をするための具体的なアドバイスを提供します。
ご意見下さい（長文です）
母78歳。
３年前に脳梗塞で倒れ右半身麻痺と言語障害がありますあります。
意思の疎通は出来ますが、複雑な質問には答えられません。
要介護５、身体障害１級です。
２年前から老健に入所しています。
トロミ食で、７月に嚥下障害を起こしましたが幸い肺炎には至りませんでした。
先日緊急の面談要請がありお話を伺うと、水分をほとんど取らず足りない分は点滴で補っているとの事。
この状態が２週間続いている。
食欲もなく通常の半分の量で食事の提供をしている。
このままの状態では施設での対応は出来ない為、療養病院への転院を勧められました。
ただしその為には胃ろう、中心静脈、抹消点滴のいずれかを選択せねばならず１週間以内に決定すれば施設側が病院を探すとの事でした。
母は以前にも食欲がなくなり体重が激減しましたが、回復しました。
今回は体重減はないが今後食欲が回復する見込みは一切ないと言われました。
希望していた特養への入所も絶対に無理と言われました。
面談後母に昼食を食べさせましたが提供された量は完食し、水分も半分程度とっていました。
脳梗塞直後に入院したリハビリ病院で鼻腔栄養を行っていましたが、チューブを引き抜いてしまい拘束されました。
それでも口でチューブを引き抜こうとして口の周りが血だらけになり、見ていた私も辛かったですが母はもっと辛かったと思います。
今回また胃ろうや中心静脈、点滴を行うと同様な事が起きてしまいそうで躊躇してしまいます。
なにより現在自力で飲食している母に胃ろう等が必要なのか疑問に思います。
施設の看護士さんは女性の平均寿命より若く、母の為にも栄養を取ることが一番だとおっしゃいます。
しかし拘束され無理やり栄養補給し寿命まで生きることが母にとって幸せなのか。
私には判断できません。
私は一人っ子で父はアル中のDVで要介護１の為全く頼る事が出来ません。
母が倒れてから現在に至るまで全て一人で対応してきました。
現在の施設に入所し安心したのもつかの間、突然の退所勧告に気力、体力がありません。
皆様のお知恵を拝借し母にとって最良の選択が出来ればと思います。
宜しくお願い致します。
このご相談は、非常に複雑で、感情的な葛藤が深く、非常に難しい問題です。お母様の健康状態、施設側の対応、そしてあなた自身の心境…様々な要素が絡み合い、判断を困難にしていることでしょう。この記事では、まず現状を整理し、それぞれの選択肢のメリットとデメリットを詳細に解説します。そして、後悔しないための判断基準を提示し、具体的な行動プランを提案します。あなたの心が少しでも軽くなり、お母様にとって最善の選択ができるよう、全力でサポートさせていただきます。
1. 現状の整理：何が問題なのか？
まず、現状を客観的に整理しましょう。問題は大きく分けて以下の3点です。
- お母様の健康状態の悪化: 食欲不振、水分摂取量の低下、療養病院への転院勧告。
- 医療的な選択肢のジレンマ: 胃ろう、中心静脈栄養、末梢点滴の選択。過去の鼻腔栄養の経験から、拘束への不安。
- あなた自身の精神的・肉体的負担: 一人での介護、父親の介護、施設からの退所勧告による精神的ショック。
これらの問題を一つずつ丁寧に見ていくことで、解決の糸口が見えてきます。
2. 選択肢の検討：それぞれのメリットとデメリット
現在提示されている選択肢は、主に以下の3つです。
2-1. 療養病院への転院と栄養補給方法の選択
メリット:
- 専門的な医療ケアを受けられる。
- 栄養状態の改善が期待できる。
- 肺炎などのリスクを軽減できる可能性がある。
デメリット:
- 胃ろう、中心静脈栄養、末梢点滴などの処置が必要になる可能性がある。
- 過去の経験から、拘束による精神的苦痛が予想される。
- QOL（生活の質）が低下する可能性がある。
2-2. 現在の施設での継続（栄養補給方法の変更や工夫）
メリット:
- 慣れ親しんだ環境で過ごせる。
- 拘束による精神的苦痛を避けることができる。
- QOLを維持できる可能性がある。
デメリット:
- 栄養状態の悪化が進行する可能性がある。
- 肺炎などのリスクが高まる可能性がある。
- 施設側が対応できない場合、退所を余儀なくされる可能性がある。
2-3. その他の選択肢（緩和ケア、在宅医療など）
メリット:
- 本人の意思を尊重したケアを受けられる可能性がある。
- QOLを最大限に維持できる可能性がある。
- 専門家によるサポートを受けられる。
デメリット:
- 医療体制が整っていない場合がある。
- 家族の負担が増加する可能性がある。
- 費用が高額になる場合がある。
3. 後悔しないための判断基準
これらの選択肢の中から、お母様にとって最良の選択をするためには、以下の点を考慮する必要があります。
3-1. 本人の意思の尊重
お母様の意思を尊重することが最も重要です。もし、意思疎通が難しい場合は、過去の言動や価値観から、何を望んでいるのかを推測する必要があります。例えば、以下のような質問を自問自答してみましょう。
- お母様は、どのような生活を望んでいたのか？
- 身体的な苦痛よりも、精神的な自由を重視するタイプか？
- これまでの人生で、どのような価値観を大切にしてきたのか？
3-2. QOL（生活の質）の重視
単に寿命を延ばすことだけが、幸せとは限りません。お母様が、どのような生活を送りたいのか、QOLを重視することも大切です。例えば、以下のような点を考慮しましょう。
- 食事の楽しみを失うことは、大きな苦痛になるのか？
- 拘束されることによる精神的な苦痛は、どの程度なのか？
- 残された時間を、どのように過ごしたいのか？
3-3. 医療的な視点からの判断
医師や看護師などの専門家とよく相談し、医学的な視点からも判断する必要があります。例えば、以下のような情報を収集しましょう。
- 栄養状態の改善の見込みはどの程度か？
- 胃ろうなどの処置による合併症のリスクは？
- 現在の状態が、どの程度深刻なのか？
- 他の選択肢（緩和ケア、在宅医療など）の可能性は？
3-4. 家族のサポート体制
あなた自身の負担も考慮する必要があります。一人で全てを抱え込まず、周囲のサポートを得ることも大切です。例えば、以下のようなことを検討しましょう。
- 親族や友人に協力を仰ぐことはできないか？
- 地域の介護サービスを利用することはできないか？
- 専門家（ケアマネージャー、ソーシャルワーカーなど）に相談することはできないか？
4. 具体的な行動プラン
上記の判断基準を踏まえ、具体的な行動プランを立てましょう。
4-1. 情報収集と専門家への相談
まずは、以下の情報を収集し、専門家への相談を進めましょう。
- 主治医との面談: 現在の状況、今後の見通し、各選択肢のメリットとデメリットについて詳しく説明を受けましょう。
- ケアマネージャーとの相談: 施設との連携、介護保険サービスの活用、その他の選択肢について相談しましょう。
- ソーシャルワーカーとの相談: 経済的な問題、精神的なサポート、その他の相談に対応してもらいましょう。
- セカンドオピニオンの検討: 他の医師の意見を聞くことで、より客観的な判断ができる可能性があります。
4-2. 本人の意思確認
お母様の意思を確認するために、できる限りの努力をしましょう。難しい場合は、過去の言動や価値観から、何を望んでいるのかを推測し、家族会議などで話し合いましょう。
4-3. 選択肢の決定と準備
情報収集と相談の結果を踏まえ、最終的な選択肢を決定しましょう。決定したら、必要な準備を進めましょう。例えば、療養病院への転院が決まった場合は、病院探しや手続きを進める必要があります。在宅医療を選択する場合は、訪問看護ステーションや訪問診療医を探す必要があります。
4-4. 周囲へのサポート要請
一人で抱え込まず、周囲にサポートを求めましょう。家族、友人、地域の介護サービス、専門家など、頼れる人に積極的に協力を仰ぎましょう。
5. 選択肢別の詳細な検討
それぞれの選択肢について、さらに詳しく見ていきましょう。
5-1. 療養病院への転院と栄養補給方法
療養病院への転院は、お母様の健康状態が著しく悪化した場合の選択肢の一つです。しかし、胃ろうや中心静脈栄養、末梢点滴などの処置には、それぞれメリットとデメリットがあります。これらの処置を行うことによって、栄養状態が改善し、体力が回復する可能性があります。しかし、過去の経験から、拘束による精神的な苦痛が生じる可能性も考慮しなければなりません。また、これらの処置は、感染症などの合併症のリスクも伴います。療養病院を選ぶ際には、以下の点を重視しましょう。
- 医療体制: 24時間体制で医療ケアが受けられるか、専門医が常駐しているかなど、医療体制を確認しましょう。
- 看護体制: 看護師の配置人数、看護ケアの質、患者への対応などを確認しましょう。
- 本人の意思尊重: 本人の意思を尊重したケアを行ってくれるか、拘束を最小限に抑える工夫をしているかなどを確認しましょう。
- 面会: 面会時間や面会方法など、家族がどの程度関われるかを確認しましょう。
5-2. 現在の施設での継続と栄養補給方法の工夫
現在の施設での継続は、慣れ親しんだ環境で過ごせるというメリットがあります。しかし、栄養状態が改善しない場合、体力は低下し、肺炎などのリスクが高まる可能性があります。施設での栄養補給方法を工夫することで、状況を改善できる可能性があります。例えば、以下のような方法が考えられます。
- 食事の工夫: 食事の形態を工夫する（刻み食、ミキサー食、ペースト食など）、食事の量を調整する、食事の時間を工夫する（こまめに食事を提供するなど）など、食事の工夫をすることで、食欲が増進し、栄養摂取量を増やすことができます。
- 栄養補助食品の活用: 栄養補助食品（栄養ドリンク、ゼリーなど）を活用することで、手軽に栄養を補給することができます。
- 口腔ケア: 口腔ケアを徹底することで、誤嚥性肺炎のリスクを軽減することができます。
- リハビリテーション: リハビリテーションを行うことで、嚥下機能の改善や、食欲増進効果が期待できます。
施設と協力し、これらの工夫を試してみる価値はあります。
5-3. その他の選択肢：緩和ケアと在宅医療
緩和ケアは、身体的な苦痛だけでなく、精神的な苦痛も和らげることを目的としたケアです。在宅医療は、自宅で医療ケアを受けることができるサービスです。これらの選択肢は、本人の意思を尊重し、QOLを重視したケアを提供することができます。緩和ケアや在宅医療を選ぶ際には、以下の点を重視しましょう。
- 本人の意思尊重: 本人の意思を尊重したケアを行ってくれるか、本人の希望を最大限に叶えてくれるかなどを確認しましょう。
- QOLの重視: 本人が、どのような生活を送りたいのか、QOLを重視したケアを提供してくれるかを確認しましょう。
- チーム医療: 医師、看護師、ケアマネージャー、ソーシャルワーカーなど、多職種連携によるチーム医療を提供してくれるかを確認しましょう。
- 家族のサポート体制: 家族の負担を軽減するためのサポート体制（訪問看護、訪問介護など）が整っているかを確認しましょう。
6. あなた自身の心のケア
一人で全てを抱え込まず、あなた自身の心のケアも大切です。以下の点を意識しましょう。
- 休息: 十分な休息を取り、心身ともにリフレッシュしましょう。
- 気分転換: 趣味や好きなことをして、気分転換しましょう。
- 相談: 家族や友人、専門家などに相談し、悩みを共有しましょう。
- 自己肯定感: 自分を責めず、これまでの頑張りを認め、自己肯定感を高めましょう。
あなたは、本当によく頑張ってきました。一人で抱え込まず、周囲に頼り、自分を大切にしてください。
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7. まとめ：最良の選択をするために
お母様にとって最良の選択をするためには、以下の3つのステップが重要です。
- 情報収集と専門家への相談: 主治医、ケアマネージャー、ソーシャルワーカーなど、様々な専門家から情報を収集し、相談しましょう。
- 本人の意思確認: お母様の意思を確認するために、できる限りの努力をしましょう。難しい場合は、過去の言動や価値観から、何を望んでいるのかを推測しましょう。
- 選択肢の決定と準備: 情報収集と相談の結果を踏まえ、最終的な選択肢を決定し、必要な準備を進めましょう。
このプロセスを通して、あなたとお母様にとって、最善の道を見つけることができるはずです。困難な状況ではありますが、決して一人ではありません。専門家や周囲の人々と協力し、前向きに進んでいきましょう。応援しています。
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