看護多機能型住宅の部屋割り問題と、高齢者の安心できる生活環境の確保

看護多機能住宅について質問です。（長文）うちの母は現在78歳で認知症は無いのですが、昨年自宅で転倒して大腿骨骨折をしてから、歩行が不自由になりました。（施設内は歩行器でトイレまで行ける程度）母は、80代の父と二人暮らしでしたが、母が不自由になってから父も施設入所となり、看護多機能住宅のデイサービスと週3から4日ほど宿泊、それ以外は娘の私が実家に行っています。3月くらいまで、母の宿泊の部屋は決まっていて、ある程度の荷物（リハパンや衣類等）を部屋のタンス内に置かせてもらっていたのですが、毎回帰宅時に返される様になりました。母からは、宿泊の時に部屋が変わっていて、今まではトイレから近い部屋だったのが、遠い部屋だったり、お布団がおしっこの匂いがしたり、（母は軽い尿漏れがあり、念のためリハパンを履いていますが、失禁はありません。）また、母はベッドの右側から降りるのが楽なのですが、右側にベッドが壁付けになっている部屋の事もあるそうです。（介護ベッドのため簡単に動かせないとの事）認知症は無くても、部屋が変わる事で、夜中にトイレに行って戻る時に迷ってしまう様です。また、他の認知症の方が部屋に入ってきて、怖い思いをしたとも言っていました。ここで、質問ですが、看護多機能住宅では、複数の方が同じ部屋を共有しているのでしょうか？3月以前にはその様な事は無く、母も落ち着いて生活出来ていた様なのですが、精神的に疲れている様です。施設の方と相談して部屋を固定するのが無理な様であれば、他の施設を利用するしか無いでしょうか？

この記事では、78歳で認知症はないものの、転倒による歩行困難で看護多機能型住宅を利用されているご母のケースを通して、高齢者の生活の質（QOL）向上に焦点を当て、看護多機能型住宅における部屋割り問題、そして、高齢者が安心して暮らせる施設選びのポイントを解説します。ご自身の親御さんの介護でお悩みの皆様、そして、将来の介護を不安に感じている皆様にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。

看護多機能型住宅の部屋割り：共有の可能性と問題点

まず、ご質問の「看護多機能型住宅では、複数の方が同じ部屋を共有しているのでしょうか？」という点についてお答えします。結論から言うと、一般的に看護多機能型住宅では、原則として1人1部屋が基本です。しかし、施設によっては、状況に応じて一時的に部屋を共有する場合もあります。例えば、利用者の急増や、改修工事などによる一時的な部屋不足などが考えられます。

ご母のケースでは、3月までは固定された部屋を提供されていたのに、その後部屋が変わるようになったとのこと。これは、施設側の運営状況の変化や、利用者の状況の変化に合わせた柔軟な対応の結果である可能性があります。しかし、ご母のような認知症のない高齢者であっても、頻繁な部屋替えは大きなストレスとなります。慣れた環境が突然変わることで、不安や混乱が生じ、夜間のトイレでの転倒リスクも高まります。さらに、他の利用者との接触による精神的な負担も無視できません。

高齢者の安心を確保するための具体的な対策

ご母のような状況を改善するためには、以下の対策を検討してみましょう。

施設側との丁寧なコミュニケーション： まず、施設の担当者とじっくり話し合うことが重要です。部屋替えの理由を明確に聞き、ご母の状況を詳しく説明し、可能な限り固定された部屋の提供を要望しましょう。具体的な改善策を提案し、合意形成を目指します。例えば、週に数日の利用であれば、常に同じ部屋を確保できるよう調整を依頼するなどです。
ケアプランの見直し： 現在のケアプランが、ご母のニーズを適切に反映しているか確認しましょう。歩行困難や軽い尿漏れといった状況を踏まえ、より個別のケアプランを作成することで、安心安全な生活をサポートする体制を構築できます。例えば、夜間の巡回頻度を増やす、トイレへの誘導をサポートするなどです。
他の施設への転居： 施設側との話し合いがうまくいかない場合、他の施設への転居も検討する必要があります。他の看護多機能型住宅、あるいは、介護付き有料老人ホームなど、ご母の状況に最適な施設を探すことが重要です。施設選びの際には、部屋の固定化について明確に確認し、利用者のプライバシーや安心安全を重視している施設を選ぶようにしましょう。また、施設見学を行い、実際に雰囲気を確認することも大切です。担当者の対応や、他の利用者の様子なども確認ポイントになります。
ご家族のサポート： ご家族のサポートも非常に重要です。可能な限り頻繁に面会し、ご母の状況を確認し、精神的な支えとなります。また、施設のスタッフと連携を取り、ご母の状況を共有することで、より適切なケアを提供できます。

成功事例：個別のニーズに合わせたケアで安心を確保

私の経験から、ある認知症高齢者の利用者の方で、特定の場所に執着する傾向があり、部屋替えで大きなストレスを抱えていたケースがありました。その際は、施設側と協力し、その方の好きな絵画を飾ったり、馴染みのある家具を配置したりすることで、新しい部屋にも落ち着いて過ごせるように工夫しました。結果、不安定だった精神状態が落ち着き、生活の質が向上しました。このように、個別のニーズに合わせた柔軟な対応が、高齢者の安心安全な生活に繋がるのです。

専門家への相談も有効です

ここまで、様々な対策をご紹介してきましたが、それでも解決策が見つからない場合は、専門家の力を借りるのも有効です。介護相談窓口や、ケアマネージャーなどに相談することで、客観的な視点から適切なアドバイスを得ることができます。また、弁護士に相談することで、法的観点からのサポートを受けることも可能です。

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まとめ：高齢者の安心と尊厳を第一に

高齢者の生活の質（QOL）を向上させるためには、安心安全な環境の確保が不可欠です。看護多機能型住宅の部屋割り問題に限らず、高齢者の個々のニーズに合わせた柔軟な対応、そして、ご家族や施設スタッフとの連携が重要です。困難な状況に直面した際は、専門家への相談も有効な手段です。ご母が安心して過ごせる環境を確保し、穏やかな日々を送れるよう、諦めずに様々な選択肢を検討していきましょう。そして、何よりも大切なのは、高齢者の安心と尊厳を第一に考えることです。

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