80代の親族の介護と認知症、どうすれば? 専門家が教える、負担を減らすための具体的な対策
80代の親族の介護と認知症、どうすれば? 専門家が教える、負担を減らすための具体的な対策
この記事では、80代の親族の介護、特に認知症を抱える方の介護に直面している方々が抱える悩みに対し、具体的なアドバイスを提供します。 介護と仕事の両立、親族間の連携、専門家の活用など、多岐にわたる課題を解決するためのヒントを、専門家の視点から分かりやすく解説します。
私の叔母について
私の叔母は年齢が80代半ばで、旦那さんが10年前に他界されていて、お子さんもいないので一人暮らしをしておりました。 昨年の秋に自宅で転倒し、救急車で搬送される事があったのですが、圧迫骨折ということで2ヶ月半の入院を余儀なくされました。 その間、私と私の母(叔母の妹)で叔母の家の管理やら、叔母の入院中のお世話(病院手続、行政手続、着替え、ペットのお世話等々)をしておりました。 入院中に介護保健の更新手続があり(入院時は要支援2)、市役所に行って手続を行い、面談を病院で行なって要介護2という判定になりました。 入院中から、私達には支離滅裂なことを何度か言うようになり、痴呆の症状も出て来ました。 ケアマネージャーを決めて有料の施設を探し、仮契約まで済ませて、いよいよ退院しようとしていた所で「絶対に施設には行かない」と強固に拒否をされ、本人の意志を尊重して自宅に帰ることになりました。 しかし、体の不自由な叔母は家の中でも杖をついてやっと動ける状態なので、週2回のデイサービスと、週7日のヘルパーを頼む状態で生活をしておりました。 しかし、その間も飲酒と煙草を続け、ただ居間のコタツに座っている状態で何も出来ず、デイサービスで迎えに行った施設の人間には行かないと駄々をこね、朝から飲酒をしている状態でした。 飲酒・煙草(焼け焦げがいたるところに)と痴呆の状態をケアマネージャーに報告しアドバイスを求めたところ、専門の病院で検査と診察を受けるべきと言われ、同行し病院に行きました。 初期のアルツハイマー型認知症とアルコール依存症の疑いありという事で入院する事になりました。現在も入院しております。 私達が面会に行った時は、施設に入ることを同意するのですが、何日かすると病院から電話をかけて来て、強行に家に返せと執拗に電話をして来ます。 どうも、知人と電話で話しているようで、その方が「病院にいる必要はない」「施設に入る必要はない」と言っているようで、叔母も「私は一人で生活できるので帰宅させろ」と毎夜電話をかけて来ます。 その叔母の知人も独居のようなのです。 胸の付近まで背骨が変形し潰れている状態で、痛みも伴うため、現在は病院でも車椅子でいます。 当然、担当医師も退院を許可するわけもなく、自宅に帰れば飲酒喫煙を始めることはわかっているので、施設にそのまま入りましょうと説得してくれています。 本人は、「じゃあ入りましょう」と返事をするのですが、また何日かすると(きまって知人と電話で話した後)「絶対に施設には行かない」と約束を反故にし、何度も仮押さえした施設(私とケアマネで探し空いている施設に承諾を得る)にお断りを入れている状態です。 行政(包括支援センターや市高齢介護課など)などにも相談はしておりますが、どうにもなりません。 病院のソーシャルワーカーも青年後見人制度を使って云々とは言ってくれていますが、私はあまり乗り気ではありません。 相続の争いに巻き込まれたくないという気持ちもあります。 叔母の住居に一番近いという事で(それでも私の自宅から車で40分)私と母でお世話していたのですが、他にも甥や姪という人はいて、心配はしているのですが、いかんせん皆遠方に住んでいるので、簡単には叔母の近くには来れない状況なのです。 私の母も精神的に参ってしまって、母の体のことも心配なのです。 私の父も高齢ですし、私にも仕事もあれば養っていかねばならない家族があります。 本当に困っている状態なのですが、負担ばかりがのし掛かって来る状態です。 長々と書いてしまい申し訳ないのですが、何かちょっとしたアドバイスというか、こういう見方もあるという客観的意見があればお聞きしたいのですが。 叔母の知人という人は、どうも叔母を混乱させる情報や無責任な言動しているという事が近頃わかってきました。 それも、どう扱っていいのか。 参考意見を聞きたいと思います。
ご相談ありがとうございます。 80代の叔母様の介護と、それに伴う様々な問題に直面し、大変なご心労のこととお察しいたします。 一人で抱え込まず、まずは現状を整理し、具体的な解決策を一つずつ検討していくことが重要です。 この記事では、介護の専門家としての視点から、現状を打開するための具体的なアドバイスと、長期的な視点での対策について解説します。
1. 現状の整理と問題点の明確化
まず、現状を客観的に整理し、問題点を明確にすることが重要です。 ご相談内容を基に、主な問題点を以下にまとめました。
- 叔母様の健康状態: 圧迫骨折、初期のアルツハイマー型認知症、アルコール依存症、身体的な衰え(車椅子での生活)
- 介護体制の問題: 週7日のヘルパー、週2回のデイサービス、施設入所拒否、自宅での飲酒と喫煙
- 家族の状況: 相談者様と母親への負担集中、他の親族は遠方、相談者様自身の仕事と家族、母親の心身の負担、父親の高齢化
- 対人関係の問題: 叔母様の知人の影響(無責任な言動)、病院との連携、ケアマネージャーとの連携
- 法的・経済的な問題: 青年後見制度への躊躇、相続の問題
これらの問題点を整理することで、優先的に取り組むべき課題が明確になります。 例えば、叔母様の健康状態の悪化と、自宅での生活継続が困難であること、そして、それを支える家族の負担が限界に近づいていることが、緊急性の高い問題と言えるでしょう。
2. 専門家との連携強化
介護に関する問題は、一人で抱え込まず、専門家との連携を強化することが重要です。 すでにケアマネージャーや医師、行政機関(包括支援センター、市高齢介護課)に相談されているとのことですが、より積極的に連携を取り、具体的なアドバイスとサポートを得ることが大切です。
- 医師との連携: 叔母様の病状や治療方針について、定期的に医師と面談し、詳細な情報を共有しましょう。 特に、アルコール依存症と認知症の治療について、専門的なアドバイスを受けることが重要です。 また、退院後の生活についても、医師の意見を参考に、適切なサポート体制を検討しましょう。
- ケアマネージャーとの連携: ケアマネージャーは、介護保険サービスの手続きや、適切なサービスの選定をサポートしてくれます。 叔母様の状態や、家族の状況を詳しく伝え、最適なケアプランを作成してもらいましょう。 施設入所に関する相談や、自宅での生活を継続するためのサポートについても、積極的に相談しましょう。
- ソーシャルワーカーとの連携: 病院のソーシャルワーカーは、医療費や生活費に関する相談、福祉サービスの利用に関する情報提供、そして、法的支援(青年後見制度など)に関するアドバイスをしてくれます。 相続の問題を含め、今後のことについて、相談してみましょう。
- 行政機関との連携: 包括支援センターや市高齢介護課は、地域包括ケアシステムに関する情報提供や、介護保険に関する手続きのサポートをしてくれます。 また、成年後見制度に関する相談も可能です。 積極的に相談し、利用できる制度やサービスについて情報を収集しましょう。
3. 施設入所の検討と、そのための準備
叔母様の現在の状況を考えると、施設入所は現実的な選択肢の一つです。 しかし、ご本人が強く拒否しているため、無理強いはできません。 そこで、以下のステップで、施設入所に向けて準備を進めていくことが重要です。
- 情報収集: 地域の介護施設に関する情報を収集しましょう。 施設の種類(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど)、費用、サービス内容、入居条件などを比較検討し、叔母様に合った施設を探しましょう。 パンフレットを取り寄せたり、見学に行ったりすることも重要です。
- 本人の意向確認: 叔母様が施設入所を拒否する理由を、丁寧に聞き取りましょう。 不安に思っていること、希望していることなどを理解し、その上で、施設のメリットや、自宅での生活の限界について、説明しましょう。 可能であれば、施設の見学に同行し、雰囲気を体験してもらうことも有効です。
- 説得と合意形成: 叔母様の不安を解消し、施設入所への理解を得るために、根気強く話し合いましょう。 家族やケアマネージャー、医師など、信頼できる関係者と協力し、多角的に説得することが重要です。 最終的には、本人の意思を尊重しつつ、安全で安心な生活を送れるように、最善の選択をしましょう。
- 緊急時の対応: 認知症の症状が悪化し、自宅での生活が困難になった場合の、緊急時の対応について、事前に準備しておきましょう。 例えば、緊急連絡先、入院先の確保、一時的な入所施設の確保などです。
4. 知人との関係性への対応
叔母様の知人の言動が、状況を悪化させている可能性があります。 しかし、直接的に関係を断つことは、難しいかもしれません。 そこで、以下の方法で、対応を検討しましょう。
- 情報収集: 知人の情報(氏名、連絡先など)を可能な範囲で収集し、どのような人物なのか、どのような目的で叔母様に接触しているのか、把握しましょう。
- 距離を置く: 叔母様が知人と電話で話す機会を減らすために、電話の頻度を調整したり、電話に出る時間を制限したりすることも有効です。 また、知人からの電話に出ないように、家族が対応することも検討しましょう。
- 情報統制: 知人に、叔母様の病状や、今後の介護に関する情報を、詳細に伝えないようにしましょう。 また、知人の発言を鵜呑みにせず、専門家のアドバイスを優先するように、叔母様に伝えましょう。
- 法的手段の検討: 知人の言動が、叔母様の生活に著しい悪影響を与えている場合、法的手段(接近禁止命令など)を検討することも、選択肢の一つです。 弁護士に相談し、具体的な対応策についてアドバイスを受けましょう。
5. 家族の負担軽減と、その他のサポート
介護は、家族にとって大きな負担となります。 相談者様と母親の負担を軽減するために、以下の対策を講じましょう。
- 介護サービスの積極的な利用: ヘルパーやデイサービスだけでなく、訪問看護、訪問リハビリ、ショートステイなど、様々な介護サービスを積極的に利用しましょう。 これにより、家族の負担を軽減し、質の高い介護を提供することができます。
- 親族間の連携: 他の親族(甥や姪)にも、介護に参加してもらうように働きかけましょう。 役割分担を決め、定期的に情報交換を行い、協力体制を築きましょう。 遠方に住んでいる親族でも、電話やビデオ通話でのサポート、金銭的な援助など、できることはたくさんあります。
- 休息時間の確保: 介護から離れる時間を作り、心身ともにリフレッシュしましょう。 ショートステイを利用したり、他の親族に一時的に介護を頼んだりして、自分の時間を確保しましょう。 趣味を楽しんだり、友人との交流をしたりすることも、心の健康を保つために重要です。
- 専門家への相談: 介護に関する悩みや不安は、一人で抱え込まず、専門家(医師、ケアマネージャー、カウンセラーなど)に相談しましょう。 精神的なサポートを受けることで、心の負担を軽減することができます。
- 地域資源の活用: 地域には、様々な介護に関する支援サービスがあります。 例えば、配食サービス、買い物代行サービス、緊急通報システムなどです。 これらのサービスを積極的に利用し、生活の質を向上させましょう。
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6. 青年後見制度の検討
青年後見制度は、認知症などにより判断能力が低下した方の、財産管理や身上監護を支援する制度です。 相談者様が乗り気ではないとのことですが、状況によっては、検討する必要があるかもしれません。
- メリット: 財産を守り、悪質な詐欺などから保護することができます。 また、介護保険サービスの利用や、施設入所の手続きを、スムーズに進めることができます。
- デメリット: 手続きに時間と費用がかかります。 また、後見人との関係性が重要になります。 相続の問題も、複雑になる可能性があります。
- 検討のポイント: 叔母様の判断能力がどの程度低下しているか、財産管理が必要な状況かどうか、親族間で協力体制を築けるかどうかなどを考慮し、専門家(弁護士、司法書士など)に相談して、制度の利用について検討しましょう。
7. 相続問題への対応
相続の問題は、介護の問題と密接に関連しています。 叔母様の財産や、相続に関する情報を、整理しておくことが重要です。
- 遺言書の確認: 遺言書がある場合は、内容を確認し、相続の手続きを進めましょう。 遺言書がない場合は、法定相続人が相続することになります。
- 財産調査: 叔母様の財産(不動産、預貯金、株式など)を調査し、相続財産の全体像を把握しましょう。
- 相続人との話し合い: 相続人(親族)と、相続に関する話し合いをしましょう。 遺産分割の方法や、相続税の対策などについて、話し合い、合意形成を目指しましょう。
- 専門家への相談: 相続に関する問題は、専門家(弁護士、税理士など)に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。 相続税の対策や、遺産分割の方法などについて、専門的なサポートを受けることができます。
8. 長期的な視点での対策
介護は、長期にわたる可能性があります。 将来を見据え、長期的な視点での対策を立てることが重要です。
- 情報収集: 介護保険制度や、福祉サービスに関する情報を、常に収集し、最新の情報を把握しておきましょう。 また、介護に関するセミナーや、相談会に参加し、知識を深めましょう。
- ネットワークの構築: 介護に関する情報交換や、相談ができるネットワークを構築しましょう。 同じような状況にある人たちと交流し、情報交換をしたり、互いに励まし合ったりすることで、心の負担を軽減することができます。
- 心のケア: 介護は、精神的な負担が大きくなります。 自分の心の健康を保つために、ストレスを解消する方法を見つけ、定期的に休息を取りましょう。 カウンセリングを受けたり、趣味を楽しんだりすることも有効です。
- 自己肯定感を高める: 介護を通して、様々な困難に直面することになりますが、自分を責めたり、自己否定的な感情に陥ったりしないようにしましょう。 自分の努力を認め、自己肯定感を高めることが、介護を乗り越えるための力となります。
まとめ
80代の親族の介護は、多くの課題に直面し、大変なご苦労があることと思います。 しかし、一人で抱え込まず、専門家との連携を強化し、適切なサポートを得ることで、必ず解決の道は開けます。 この記事でご紹介したアドバイスを参考に、現状を整理し、一つずつ課題を解決していくことで、より良い介護生活を送ることができるでしょう。 そして、ご自身の心身の健康を大切にし、無理のない範囲で、介護に取り組んでください。
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