76歳の実母との関係改善：介護・キャリア支援の専門家が教える、性格特性への理解と対応策
76歳の実母との関係改善：介護・キャリア支援の専門家が教える、性格特性への理解と対応策
今回の相談内容は、76歳のお母様の性格について、その特性が何らかの診断に該当するのか、または単なる性格の問題なのかという点についてです。お母様の言動に長年悩まれてきた相談者様の、現在の苦しい状況が伝わってきます。以下に、相談内容を引用します。
７６歳実母の性格についてです。若いころからとても大変な人で、その特徴は
- 自分の予定外の事が起こると、すぐパニックになる。
- 感情的になりやすく、わめく、叫ぶ、泣く。
- 孫が話しかけてもスルーし、自分の話ばかりする。（孫はスルーされてつまらないので、歌い始めたり遊び始めたりすると、「うるさいわね！おばあちゃん、お話してるでしょ！」ときれる。どうでもいい、近所の人の噂話など延々と続ける）
- お金がないと言いながら、孫に自分好みの服を買い、「１万円もしたのよ」と恩着せがましく言ってくる。以前は値札つきで渡されていた。（服が増えて収納に困っているから買わないでとお願いしているが、私の楽しみを奪わないでちょうだい！ときれる）
- 毎日睡眠薬を飲まないと眠れない（それでも平均睡眠時間３時間）
- 自分の気持ちが一番で、周囲の人の気持ちや状況を推し量ることは皆無。（そんなこと言ったら失礼なのでやめるように言っても、「あら、大丈夫よ」の一言で、相手が嫌な顔をしていても全く気にしない）
- 神経質で毎日過剰なくらい自宅の掃除をする。（私は仕事が忙しい上に掃除が苦手なので、家は常に散らかっているが、いきなり現れては「あら汚ーい！！」と金切り声をあげ、「あれもしなさい、これもしなきゃダメよ」とものすごく干渉してくる。留守宅に勝手に上がり込み、勝手に片付けされている時があり、それがものすごく苦痛）
- 損得にものすごくうるさい（親戚の結婚式のお祝いに１０万包んだのに、こちらの結婚式にはたったの３万だったなど、相応のお返しがないことなどにとうるさい）
- お金に細かい。
- 一方的に喋り続け、相手の話を聞かない。相手の話の意図や内容を理解しない。
- 自分の意見は間違いないと思っている。都合の悪い事はもみ消す。
- 自分の言動を省みる事はまずない。でも被害妄想は激しく、すぐ他者のせいにする。
他にもまだまだたくさんあるのですが、主な特徴としてはこんな感じです。いつも我慢していますが、最近本当に耐えがたく、アスペルガーなど診断がつくようなものであるならば割り切れるなと思い、こちらに質問してみました。私の母の性格は、何か診断されるものなのでしょうか。それともそういうただの性格なのでしょうか。性格や人格の特性について詳しい方、教えて頂けると幸いです。よろしくお願いします。補足子供の頃からとても激しい性格だったらしく、悩んだ両親は高校生の母を連れて、偉い先生のところに何度も相談に通ったそうです。効果があったかどうかはわかりませんが・・・
この相談内容を踏まえ、今回はお母様の性格特性に対する理解を深め、より良い関係を築くための具体的な対応策を、介護・キャリア支援の専門家として解説します。また、相談者様が抱える精神的な負担を軽減し、より穏やかな日々を送れるようなアドバイスを提供します。
1. お母様の性格特性を理解するための第一歩
まず、お母様の性格特性を理解することが重要です。相談内容から、いくつかの特徴的な行動パターンが読み取れます。これらの行動は、単なる性格の問題だけでなく、加齢に伴う心身の変化や、過去の経験、精神的な問題などが複合的に影響している可能性があります。
- 感情の起伏の激しさ: 些細なことでパニックになったり、感情的にわめいたり泣いたりする。
- 自己中心的な言動: 自分の話ばかりをし、他者の気持ちを理解しようとしない。
- 固執とこだわり: 特定の行動（掃除など）への強いこだわりや、お金に対する執着。
- 対人関係の問題: 相手の気持ちを考慮せず、一方的なコミュニケーションをとる。
- 認知機能の低下の可能性: 相手の話を理解できなかったり、自分の言動を省みない。
これらの特徴は、認知症やその他の精神疾患の初期症状と重なる部分もあります。しかし、過去の経緯や、高校時代に専門家への相談歴があることを考慮すると、単なる性格の問題とも言い切れません。専門家の診断を受けることで、より正確な状況把握が可能になります。
2. 専門家への相談の重要性
お母様の性格特性が何らかの診断に該当するかどうかを判断するためには、専門家の意見が必要です。精神科医や、認知症専門医、臨床心理士などの専門家に相談することで、正確な診断と適切なアドバイスを受けることができます。専門家は、お母様の過去の経歴や現在の状況を詳しく聞き取り、客観的な視点から評価を行います。診断によっては、適切な治療やケアプランを立てることが可能になります。
専門家への相談は、以下のステップで進めることができます。
- 情報収集: お母様のこれまでの生活歴や、現在の困りごとを整理します。
- 医療機関の選定: 精神科医、認知症専門医、または、かかりつけ医に相談し、適切な医療機関を紹介してもらう。
- 受診予約: 専門医に予約を取り、初診に備える。
- 問診と検査: 医師による問診や、必要に応じて認知機能検査などを受ける。
- 診断と治療: 診断結果に基づき、治療方針やケアプランを決定する。
専門家への相談は、お母様だけでなく、相談者様の精神的な負担を軽減するためにも非常に重要です。専門家のサポートを受けることで、問題解決への道筋が見え、より穏やかな気持ちで対応できるようになるでしょう。
3. コミュニケーションにおける具体的な対応策
専門家の診断を待つ間、または診断結果に関わらず、日常のコミュニケーションにおいて、いくつかの工夫をすることができます。お母様との関係を改善し、相談者様の精神的な負担を軽減するための具体的な対応策をいくつかご紹介します。
- 共感的な姿勢を示す: お母様の感情に寄り添い、共感的な言葉をかけるように心がけましょう。「それはつらいね」「大変だったね」など、相手の気持ちを理解しようとする姿勢を示すことで、お母様の安心感につながります。
- 具体的な指示を出す: 抽象的な表現ではなく、具体的で分かりやすい指示を出すようにしましょう。「〇〇をして」ではなく、「〇〇を片付けて」など、具体的な行動を促す言葉を選びます。
- 穏やかな口調で話す: 感情的にならず、落ち着いた口調で話すように心がけましょう。相手を非難するような言葉遣いは避け、穏やかで優しい言葉を選びます。
- 話を聞く姿勢を示す: 相手の話を遮らず、最後まで聞くように心がけましょう。相槌を打ったり、うなずいたりすることで、相手に「話を聞いている」ということを伝えます。
- 距離を置くことも必要: 状況によっては、物理的な距離を置くことも有効です。過度な干渉を避け、適度な距離を保つことで、お互いの精神的な負担を軽減できます。
- 第三者の協力を得る: 家族や親戚、地域の支援サービスなど、第三者の協力を得ることも有効です。第三者の客観的な意見やサポートは、問題解決の糸口になることがあります。
4. 介護保険サービスの活用
もし、お母様の状態が介護を必要とするレベルであれば、介護保険サービスの活用を検討しましょう。介護保険サービスを利用することで、専門的なケアを受けることができ、相談者様の負担を大幅に軽減できます。介護保険サービスの利用には、以下のステップが必要です。
- 要介護認定の申請: お住まいの市区町村の窓口で、要介護認定の申請を行います。
- 認定調査: 調査員による訪問調査が行われ、心身の状態や生活状況が評価されます。
- 認定結果の通知: 要介護度（要支援1～2、要介護1～5）が認定されます。
- ケアプランの作成: ケアマネジャーが、利用者の状態や希望に合わせたケアプランを作成します。
- サービスの利用開始: ケアプランに基づき、訪問介護、デイサービス、ショートステイなどのサービスを利用します。
介護保険サービスを利用することで、専門的なケアを受けることができ、相談者様の負担を大幅に軽減できます。また、介護保険サービスを利用することで、お母様の生活の質を向上させ、より安全で快適な生活を送ることができるようになります。
5. 相談者様の心のケア
お母様の介護や、性格特性への対応は、相談者様の心身に大きな負担をかけることがあります。相談者様自身の心のケアも非常に重要です。以下の方法を参考に、ご自身の心身の健康を保ちましょう。
- 休息とリフレッシュ: 疲れたときは、十分な休息を取りましょう。趣味を楽しんだり、気分転換になるような活動を取り入れることも大切です。
- 相談できる相手を見つける: 家族や友人、専門家など、悩みを相談できる相手を見つけましょう。誰かに話を聞いてもらうだけでも、心が軽くなることがあります。
- 専門家のサポートを受ける: 精神科医やカウンセラーなどの専門家に相談することも有効です。専門家は、客観的な視点からアドバイスをしてくれ、心の負担を軽減する手助けをしてくれます。
- 自分を責めない: 状況を改善するために最善を尽くしている自分を認め、責めないようにしましょう。
- 情報収集: 介護に関する情報や、精神疾患に関する情報を積極的に収集し、知識を深めることも有効です。
相談者様が心身ともに健康でいることが、お母様とのより良い関係を築くためにも不可欠です。ご自身の心のケアを忘れず、無理のない範囲で対応していきましょう。
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6. まとめ
今回は、76歳のお母様の性格特性について、その理解と対応策について解説しました。お母様の性格特性は、単なる性格の問題だけでなく、加齢や精神的な問題が複合的に影響している可能性があります。専門家への相談や、コミュニケーションにおける工夫、介護保険サービスの活用、そして相談者様自身の心のケアが重要です。これらの対策を講じることで、お母様との関係を改善し、より穏やかな日々を送ることができるでしょう。
今回の情報が、少しでもお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、焦らず、一つ一つ問題に向き合い、解決策を見つけていくことが大切です。応援しています。
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