「躁うつ病」と診断後の転職、本当に休職は必要？キャリアコンサルタントが教える、あなたの「働く」を諦めないためのヒント
「躁うつ病」と診断後の転職、本当に休職は必要？キャリアコンサルタントが教える、あなたの「働く」を諦めないためのヒント
この記事では、心療内科での診断と休職、そしてその後の転職活動について悩んでいるあなたに向けて、キャリアコンサルタントとしての視点から、具体的なアドバイスと心の支えとなる情報を提供します。あなたの抱える不安や疑問を理解し、どのようにすれば「働く」という目標を達成できるのか、一緒に考えていきましょう。
まず、今回のご相談内容を整理し、あなたの状況をより深く理解することから始めましょう。
こんにちは。
先月、職場で突然頭が真っ白になり号泣し、そのまま辞めてしまいました。そのあと睡眠薬とお酒を多量に摂取したり自暴自棄な行動をしたあげく、何週間も鬱の状態（食べず、話さず、寝たきり、無気力、興味の喪失など典型的な症状）があり、母親に半ば無理やり心療内科に連れて行かれ、それ以前に躁エピソードがあったため「躁うつ病」と診断されました。
小中学校と不登校で、小学生くらいから気分の波が大きく、中学～高校までも冬の間は憂鬱で登校できませんでした。冬だけ自分が自分じゃないようで、春になると世界が色を取り戻した！と毎年感じていました。高校時代、摂食障害で体重が35kgまで落ちたこともあり、なかなか安定しない人生だったなぁと思います。
自分が思うように操作できないことがずっと悔しく、けれどみんな出来ているから私は自分に甘いんだろうなぁと何度も自分を責めてきました。。なので、最初は病気のせいにできて、多少ほっとしたのですが・・
現在、2週間に一度ペースで通院、ラミクタール１２．５ｍｇを一日一回服用しています。自分ではもう働ける状態だと思いますし、気分の変動もあまりないと思います。通院は3回目ですが主治医の顏を見る度に「もう仕事を探していいですか？」と聞いていますが、2回目は「様子見つつ、2，3ヶ月したら・・」と言われたのが3回目は「薬がいきなり増やせないから、年内には・・」でした。
主治医が言うには、「今まで冬に鬱がきていたから、今年薬で鬱を抑えられたら大丈夫」らしいです。いろいろと躁うつ病について調べましたが、薬の量からして私のはそんなに重いタイプじゃないように感じます。通院の日だけ休みを取るようにして働けば問題ないと思うのですが。
そしてそこの心療内科は、復職施設も兼ねています。なので「長期間仕事をさせずに、そっちに行くように仕向けてる・・・？」とか「長期の投薬が必要な躁うつ病と診断することで、固定客をつかみたいだけじゃ・・・」など、猜疑心が強くなっています。主治医の人柄はいいとは思うのですが。
まとめると質問は
１・躁うつ病ってそんなに長期間休職しなければいけないものですか。
２・利益のために躁うつ病と診断することはありえますか。
以上の2点です。推測でもかまいませんので、意見を頂けるとうれしく思います。よろしくお願いいたします。
1. 躁うつ病と休職期間：本当に必要なのか？
まず、最初の質問「躁うつ病ってそんなに長期間休職しなければいけないものですか」について考えていきましょう。結論から言うと、躁うつ病の休職期間は、症状の重さ、治療の進捗、そして個々の状況によって大きく異なります。
あなたのケースでは、すでに「働ける状態」と感じており、気分の変動も少ないとのこと。これは非常に良い兆候です。しかし、医師が慎重な姿勢を取る理由はいくつか考えられます。
- 再発のリスク: 躁うつ病は再発しやすい病気です。特に、過去に気分の波があったり、環境の変化に敏感な場合は、再発のリスクを考慮して慎重に判断することがあります。主治医は、薬物治療の効果を見極め、再発のリスクを最小限に抑えるために、慎重な姿勢を取っている可能性があります。
- 症状の安定性: 薬の効果が出ていても、完全に症状が安定するまでには時間がかかることがあります。特に、季節性の影響を受けやすい場合は、冬の鬱の再発を防ぐために、ある程度の期間、薬物治療を継続することがあります。
- 就労環境への適応: 仕事を始めるにあたっては、新しい環境への適応や、仕事のストレスへの対応が必要になります。主治医は、あなたが就労環境にスムーズに適応できるか、ストレスを適切に管理できるかを見極めるために、時間をかけている可能性があります。
重要なのは、医師の指示に従いつつも、自分の状態を積極的に伝え、相談することです。例えば、「仕事を探したい」という希望を伝えつつ、「もし就労中に症状が出たら、どのように対処すれば良いか」といった具体的な対策について相談することも有効です。
2. 利益のための診断？ 猜疑心との向き合い方
次に、2つ目の質問「利益のために躁うつ病と診断することはありえますか」についてです。この疑問は、あなたが主治医や医療機関に対して抱いている猜疑心から生まれていると考えられます。猜疑心を持つことは、決して悪いことではありません。自分の身を守るための自然な反応です。
しかし、猜疑心が強すぎると、治療へのモチベーションを低下させたり、医師との信頼関係を損なったりする可能性があります。
まず、医療機関が利益のために不必要な診断をすることは、倫理的に問題がある行為であり、稀なケースです。しかし、可能性を完全に否定することはできません。もし、どうしても疑念が晴れない場合は、以下の方法を試してみましょう。
- セカンドオピニオンの活用: 他の精神科医に相談し、現在の診断や治療方針について意見を聞いてみましょう。複数の専門家の意見を聞くことで、客観的な判断材料を得ることができます。
- 情報収集: 躁うつ病に関する情報を集め、病気や治療について理解を深めましょう。信頼できる情報源（専門書、医療機関のウェブサイトなど）から情報を得ることで、不安を軽減することができます。
- 医師とのコミュニケーション: 主治医に対して、あなたの不安や疑問を率直に伝えましょう。納得いくまで説明を求め、治療方針について話し合うことで、信頼関係を築くことができます。
もし、医師とのコミュニケーションがうまくいかない場合は、転院を検討することも選択肢の一つです。あなたにとって、信頼できる医師と出会うことが、治療の成功には不可欠です。
3. 転職活動を始める前に：準備と心構え
あなたが「もう働ける状態」と感じているのであれば、転職活動を始めることも選択肢の一つです。しかし、躁うつ病を抱えながらの転職活動は、通常の転職活動とは異なる準備と心構えが必要です。
まず、自分の病状を正確に把握し、自己分析を行うことが重要です。具体的には、以下の点を整理しましょう。
- 症状のコントロール: 現在の症状、服薬状況、気分の変動などを把握し、症状が安定していることを確認しましょう。
- ストレスへの耐性: どのような状況でストレスを感じやすいのか、ストレスをどのように解消しているのかを把握しましょう。
- 自己開示の範囲: 転職活動において、どこまで病状を伝えるのか、どのように伝えるのかを検討しましょう。
- 希望する働き方: どのような職種、働き方であれば、症状をコントロールしながら働けるのかを考えましょう。
次に、転職活動の準備です。具体的には、以下の点を意識しましょう。
- 情報収集: 興味のある職種や企業について、情報を収集しましょう。企業のウェブサイトや求人情報だけでなく、口コミサイトやSNSなども活用して、企業の雰囲気や働き方について調べてみましょう。
- 応募書類の作成: 履歴書や職務経歴書を作成する際には、あなたの強みや経験をアピールしましょう。病状について記載する必要がある場合は、正直に、かつ前向きな表現で伝えましょう。
- 面接対策: 面接では、あなたの経験やスキルだけでなく、病気への理解や、どのように症状をコントロールしているのかを伝えることが重要です。事前に、想定される質問への回答を準備しておきましょう。
そして、転職活動中の心構えです。以下の点を意識して、無理のない範囲で活動を進めましょう。
- 焦らない: 焦らず、自分のペースで活動を進めましょう。
- 休息を取る: 疲れたら、しっかりと休息を取りましょう。
- サポートを求める: 家族や友人、キャリアコンサルタントなど、信頼できる人に相談し、サポートを求めましょう。
- 自己肯定感を保つ: 自分の強みや、これまでの経験を振り返り、自己肯定感を保ちましょう。
4. 転職活動における自己開示：どこまで伝えるべきか？
転職活動において、病状をどこまで伝えるかは、非常に難しい問題です。自己開示の範囲は、あなたの状況、希望する職種、企業の文化などによって異なります。
一般的には、以下の点を考慮して、自己開示の範囲を決定します。
- 法律上の義務: 企業には、労働者の健康状態について、必要な範囲で情報を求める権利があります。しかし、病状を詳細に伝える義務はありません。
- 企業の理解度: 企業が、精神疾患に対する理解があるかどうかを判断しましょう。企業のウェブサイトや、面接官の対応などから、判断することができます。
- 仕事への影響: 病状が、仕事に影響を与える可能性がある場合は、自己開示を検討しましょう。例えば、服薬によって眠くなることがある場合は、そのことを伝えておくことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
- 自己防衛: 自己開示をすることで、不当な扱いを受ける可能性がある場合は、自己開示を控えることも選択肢の一つです。
自己開示をする場合、以下の点を意識しましょう。
- 正直に、かつ前向きに: 病状について、正直に伝えましょう。ただし、ネガティブな表現は避け、前向きな姿勢を示すことが重要です。
- 具体的な対策: 症状が出た場合の対処法や、周囲のサポート体制について説明しましょう。
- 仕事への意欲: 仕事への意欲や、貢献したいという気持ちを伝えましょう。
自己開示をするかどうか迷う場合は、キャリアコンサルタントや、信頼できる人に相談しましょう。客観的な視点から、アドバイスを受けることができます。
5. 転職成功事例から学ぶ：諦めない働き方
最後に、躁うつ病を抱えながら転職を成功させた人たちの事例を紹介します。彼らの経験から、私たちが学べることはたくさんあります。
事例1：Aさんの場合
- 状況: Aさんは、大手企業で営業職として働いていましたが、躁うつ病を発症し、休職しました。
- 転職活動: 復職後、Aさんは、自分の病状を理解してくれる企業を探し、転職活動を始めました。面接では、病状について正直に伝え、症状が出た場合の対処法や、周囲のサポート体制について説明しました。
- 結果: Aさんは、中小企業の営業職に転職し、現在も安定して働いています。Aさんは、「自分の病気を隠さずに、理解してくれる企業に出会うことができたことが、転職成功の要因だった」と語っています。
事例2：Bさんの場合
- 状況: Bさんは、IT企業でエンジニアとして働いていましたが、躁うつ病を発症し、休職しました。
- 転職活動: Bさんは、自分のスキルを活かせる、柔軟な働き方ができる企業を探し、転職活動を始めました。在宅勤務制度のある企業を選び、面接では、自分のスキルと、在宅勤務のメリットについてアピールしました。
- 結果: Bさんは、IT企業のエンジニアとして転職し、在宅勤務をしながら、安定して働いています。Bさんは、「自分の働き方に合った企業を選ぶことが、転職成功の要因だった」と語っています。
これらの事例から、以下のことが言えます。
- 自己理解が重要: 自分の病状を正確に把握し、自己分析を行うことが、転職活動の成功につながります。
- 自己開示は慎重に: 自己開示の範囲は、慎重に検討しましょう。
- 働き方を選ぶ: 自分の病状に合った働き方を選ぶことが、長く働き続けるための秘訣です。
- サポートを求める: 家族や友人、キャリアコンサルタントなど、信頼できる人に相談し、サポートを求めることが重要です。
あなたの「働く」という目標を諦めないでください。あなたの経験やスキルを活かせる仕事は必ずあります。そして、あなたの「働く」をサポートしてくれる人も必ずいます。
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6. まとめ：あなたの「働く」を応援しています
この記事では、躁うつ病と診断された後の転職活動について、あなたの不安や疑問に寄り添いながら、具体的なアドバイスを提供しました。以下に、今回の内容をまとめます。
- 休職期間: 躁うつ病の休職期間は、症状の重さ、治療の進捗、個々の状況によって異なります。医師の指示に従いつつ、自分の状態を積極的に伝え、相談することが重要です。
- 猜疑心: 医療機関に対する猜疑心がある場合は、セカンドオピニオンの活用、情報収集、医師とのコミュニケーションを通じて、不安を解消しましょう。
- 転職活動の準備: 自己分析、情報収集、応募書類の作成、面接対策など、転職活動の準備をしっかりと行いましょう。
- 自己開示: 自己開示の範囲は、慎重に検討しましょう。自己開示をする場合は、正直に、かつ前向きな表現で伝えましょう。
- 成功事例: 転職成功事例から学び、自分の状況に合った働き方を見つけましょう。
あなたの「働く」という目標を諦めないでください。あなたの経験やスキルを活かせる仕事は必ずあります。そして、あなたの「働く」をサポートしてくれる人も必ずいます。私たちは、あなたの転職活動を応援しています。
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