終末期癌の父を自宅介護できるか？～転職コンサルタントが解説する介護と仕事の両立～

末期癌の父（８０）について。昨年夏Ｓ状結腸癌の肝転移ステージⅣと診断され、今年３月まで抗がん剤治療をしていました。持病の腎不全悪化の為治療中止で、その時点で余命１年程との診断。５月に入り体調悪化して月末に緊急入院、病の進行が想像以上に早く既に終末期いつ急変急死してもおかしくないと診断。その後点滴により奇跡的に回復、でも体力低下により排泄はおむつ使用。現在は療養期病棟に移り食事は座位で半量程摂取、会話は可能でも認知機能の低下が見られる状態。コロナの影響で入院後は面会不可で荷物の受け渡しのみ受付でお願いする感じなんですが、今日行ったら看護師さんから、父がどうしても自宅に戻ると言ってきかないので、数日間外泊させて私が面倒看る事は出来ない？と言われました。父は元々独居で、癌になる前の十数年間は私が通い介護を毎日していました。近所に住んでいたのですが、子育てと介護のダブルケアです。実は入院して３日目にも一時回復した時があって、看護師さんから電話で「お父さんが帰りたいと言っているけど、娘さん頑張れないかな？」と言われました。入院した時点で主治医に「点滴で一時的に回復する場合があるけど、自宅に戻す？」と聞かれましたが、一人っ子で他に頼る身内もいないので無理だと断りました。毎回看護師さんから言われる度に「主主医の見解は？」と聞くと、何も聞いてないと言われます。要は看護師側が父を持て余していて、退院させたいって事なんでしょうか？この病院には緩和ケア病棟もありますがコロナで閉鎖中との事。癌終末期で歩行困難、排泄オムツの独居の父を少し回復したからと自宅に戻そうと話をしてくる病院、その話しをされるとストレスで目眩と吐き気が止まらなくなります。それとも弱った父を病院に丸投げの私が非道なのか。ケアマネに相談しても、介護保険には限界があるから、そのまま病院の方がいいと言われました。もうどうしていいのか分からずでして、お知恵を貸して頂ければと思います。

大変お辛い状況の中、ご相談いただきありがとうございます。終末期の癌患者さんの介護、特にご自身も子育てと両立されている状況では、心身ともに大きな負担がかかっていることと思います。転職コンサルタントとして、キャリアと介護の両立支援にも携わってきた経験から、ご状況を整理し、具体的な解決策を探っていきましょう。

１．現状の分析：病院側の意図とご自身の状況

まず、病院側の意図についてですが、看護師さんの発言から、人員不足や病床の逼迫、そしてコロナの影響による緩和ケア病棟閉鎖なども背景にある可能性が高いと考えられます。しかし、ご指摘の通り、主治医の意見を聞いていないまま、ご家族に退院を促すのは、医療現場のプロとして適切な対応とは言えません。ご自身の負担を考慮せず、安易に退院を勧めることは、倫理的に問題があるでしょう。

一方、ご自身の状況は、子育てと介護のダブルケアに加え、強いストレスを抱えている状態です。これは、心身の健康を著しく損なう可能性があります。ご自身の健康状態を維持することも、介護を続ける上で非常に重要です。無理をせず、専門家の意見を参考に、最適な選択をすることが大切です。

２．選択肢の検討：自宅介護、在宅医療、施設介護

現状では、大きく分けて３つの選択肢が考えられます。

自宅介護：ご父君の強い希望もあり、過去に介護経験もあることから、一見魅力的に見えますが、終末期癌の介護は、想像以上に肉体的・精神的に負担が大きいです。排泄介助、食事介助、疼痛管理など、24時間体制での対応が必要となる可能性が高いです。子育てとの両立は極めて困難であり、ご自身の健康を著しく害するリスクがあります。
在宅医療：訪問看護師やケアマネージャーなどの専門家のサポートを受けながら、自宅で介護をする方法です。介護負担を軽減できる可能性がありますが、それでも24時間体制での対応が必要となる場合が多く、ご自身の負担を完全に解消できるわけではありません。費用面も考慮する必要があります。
施設介護：介護施設に入所する方法です。専門的な介護を受けられるため、ご自身の負担を大幅に軽減できます。しかし、ご父君の希望とは反する可能性があり、費用面も考慮する必要があります。また、施設によっては、面会制限などがある場合もあります。

３．具体的なアドバイス：専門家への相談と情報収集

まず、主治医と改めてじっくり話し合うことをお勧めします。ご自身の状況、ご父君の希望、そして各選択肢のリスクとメリットを丁寧に説明し、最適なプランを一緒に検討しましょう。ケアマネージャーにもう一度相談し、具体的な介護プランの作成と、介護保険サービスの活用方法について相談してみましょう。訪問看護ステーションなどの専門機関への相談も有効です。また、地域包括支援センターや、癌患者支援団体などの相談窓口を利用することも検討してみてください。これらの機関では、介護に関する様々な情報を提供し、相談に乗ってくれます。

さらに、ご自身のメンタルヘルスのケアも重要です。ストレスを抱え込まず、信頼できる友人や家族、専門機関に相談し、心の負担を軽減しましょう。必要であれば、カウンセリングや精神科を受診することも検討してください。

４．成功事例：介護と仕事の両立を実現したケース

私のクライアントにも、介護と仕事の両立に苦悩する方が多くいらっしゃいました。ある方は、在宅介護をしながら、フレックスタイム制の仕事に転職することで、介護と仕事の両立を実現しました。また、別のクライアントは、介護休暇制度を活用し、一時的に仕事を離れることで、心身ともにリフレッシュし、その後、介護と仕事を両立できる体制を整えました。これらの事例からも分かるように、状況に応じて柔軟な対応をすることが重要です。転職という選択肢も視野に入れ、キャリア支援専門のコンサルタントに相談してみるのも良いでしょう。

５．まとめ

終末期癌の介護は、想像をはるかに超える困難なものです。ご自身の健康を犠牲にすることなく、ご父君と向き合うためには、専門家のサポートを最大限に活用することが不可欠です。一人で抱え込まず、周りの人に助けを求め、最適な選択をしてください。そして、ご自身のメンタルヘルスにも十分に配慮してください。これは、ご自身のためだけでなく、ご父君のためにも非常に重要なことです。

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