88歳のおばあ様の介護と看病：遠く離れていてもできること
88歳のおばあ様の介護と看病：遠く離れていてもできること
今回は、88歳のおばあ様の介護と看病についてのご相談ですね。3年間介護をされ、老人ホームに入居された後も、コロナ禍で面会できない状況下で、癌が見つかり、ご心痛のことと思います。以下、ご相談内容を引用します。
88歳の祖母について。私は祖母を3年介護をして、トイレの失敗が多くなり3か月程寝れない生活を送っていたのですが限界を感じ今年4月に老人ホームにお願いしました。コロナで面会できなかったですが、夏までは元気そうに過ごしていた祖母が最近癌になり、腫瘍熱がずっと続いています。今後癌についてはお医者さんと相談する予定ですが、それ以外に私にできることはないでしょうか。電話をしても具合が悪いのか3週間話せていません。会いたくてもコロナで面会謝絶中です。本などを届けてもほぼ寝たきりになってしまっていて読んでないそうです。1人熱でつらい思いをしている祖母が心配でたまりません。私に何かできることはないのでしょうか…
この度は、大変な状況の中、ご心痛のこととお察しいたします。長年介護をされてきた中で、ご自身も心身ともに疲れが溜まっていることと思います。今回の記事では、遠く離れていても、そして面会が叶わない状況でも、おばあ様のためにできることを、具体的な方法と共にお伝えします。介護の経験を活かし、精神的な負担を軽減するためのヒントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1. 現状の理解と受け入れ：まずはご自身の心のケアから
まず、現在の状況を客観的に理解し、受け入れることが大切です。おばあ様の病状、面会できない状況、そしてご自身の感情。これらを整理し、無理のない範囲でできることを探しましょう。
- 状況の整理: おばあ様の病状について、医師や施設のスタッフから詳細な情報を得ましょう。病状、治療方針、今後の見通しなどを把握することで、不安を軽減できます。
- 感情の整理: 介護疲れ、罪悪感、無力感など、様々な感情が入り混じっているかもしれません。これらの感情を否定せず、受け入れることが重要です。
- 情報収集: 介護に関する情報や、高齢者のケアに関する情報を集めましょう。信頼できる情報源から情報を得ることで、正しい知識に基づいた行動ができます。
ご自身の心のケアも忘れずに行ってください。介護は長期間にわたる場合が多く、心身ともに負担がかかります。以下のような方法で、ストレスを軽減しましょう。
- 休息: 睡眠時間を確保し、心身を休ませましょう。
- 気分転換: 趣味に時間を費やしたり、好きな音楽を聴いたりして、気分転換を図りましょう。
- 相談: 家族や友人、専門家（カウンセラーなど）に悩みを相談しましょう。
2. 遠くからでもできること：具体的なアクションプラン
面会できなくても、できることはたくさんあります。おばあ様との繋がりを保ち、少しでも安らぎを与えられるように、以下の方法を試してみましょう。
2-1. コミュニケーションの工夫
直接会えなくても、コミュニケーションは可能です。電話やビデオ通話だけでなく、手紙や写真なども活用しましょう。
- 電話: 毎日でなくても、定期的に電話をかけましょう。話すのが難しければ、近況報告や励ましの言葉を一方的に伝えるだけでも、おばあ様は安心するはずです。
- ビデオ通話: 可能な場合は、ビデオ通話を利用しましょう。顔を見て話すことで、より安心感を与えられます。施設のスタッフに協力してもらい、定期的にビデオ通話をするのも良いでしょう。
- 手紙や写真: 手紙や写真を送るのも効果的です。近況報告や、思い出の写真、励ましの言葉などを添えて、おばあ様の心に寄り添いましょう。
- 施設のスタッフとの連携: 施設のスタッフと密に連携を取り、おばあ様の様子を詳しく把握しましょう。気になることがあれば、すぐに相談し、適切な対応をしてもらいましょう。
2-2. 快適な環境作り
おばあ様が少しでも快適に過ごせるように、環境を整えることも大切です。
- 必要な物資の提供: おばあ様が必要としている物資（例：好きな食べ物、飲み物、衣類、日用品など）を、施設に送ってあげましょう。
- 音楽や映像の提供: おばあ様の好きな音楽や映像を、施設を通して提供しましょう。音楽はリラックス効果があり、映像は気分転換になります。
- アロマテラピー: 医師や施設の許可を得て、アロマテラピーを試してみましょう。リラックス効果のある香り（ラベンダーなど）は、安眠を促し、不安を和らげる効果があります。
2-3. 精神的なサポート
精神的なサポートは、おばあ様の心の支えになります。励ましの言葉を伝え、孤独感を和らげましょう。
- 励ましの言葉: 「いつもありがとう」「頑張ってね」「あなたのことを思っているよ」など、温かい言葉を伝えましょう。
- 思い出話: 昔の楽しい思い出話をすることで、おばあ様の心を温めましょう。
- 感謝の気持ち: 感謝の気持ちを伝えることで、おばあ様の自己肯定感を高めましょう。
- 宗教的なサポート: 信仰している宗教がある場合は、その宗教に沿ったサポートを提供しましょう。
3. 専門家の活用：プロの力を借りる
一人で抱え込まず、専門家の力を借りることも重要です。介護に関する悩みや不安は、専門家に相談することで解決策が見つかることがあります。
- 医師: おばあ様の病状について、医師と密に連携を取りましょう。治療方針や今後の見通しについて、詳しく説明を受け、疑問点を解消しましょう。
- ケアマネージャー: ケアマネージャーは、介護に関する様々な相談に乗ってくれます。介護保険の申請、サービスの利用、施設との連携など、様々なサポートをしてくれます。
- ソーシャルワーカー: ソーシャルワーカーは、介護に関する悩みや問題について相談に乗ってくれます。経済的な問題、精神的な問題など、様々な問題に対応してくれます。
- カウンセラー: 介護による精神的な負担が大きい場合は、カウンセラーに相談しましょう。専門的なアドバイスを受け、心のケアをすることができます。
専門家への相談は、ご自身の負担を軽減し、より良い介護に繋がる可能性があります。遠慮なく相談しましょう。
4. 介護保険サービスの活用
介護保険サービスを積極的に活用することも、負担を軽減する上で重要です。利用できるサービスを把握し、積極的に利用しましょう。
- 訪問介護: 訪問介護サービスを利用することで、身体介護や生活援助を受けることができます。
- デイサービス: デイサービスを利用することで、日中の活動やレクリエーションに参加できます。
- ショートステイ: ショートステイを利用することで、一時的に介護から解放され、休息をとることができます。
- 福祉用具のレンタル: 福祉用具をレンタルすることで、介護の負担を軽減することができます。
これらのサービスを組み合わせることで、ご自身と、おばあ様の両方の生活の質を向上させることができます。
5. 家族や周囲のサポート
一人で抱え込まず、家族や周囲のサポートを得ることも大切です。周囲の人々に協力を求め、負担を分担しましょう。
- 家族: 家族と協力し、役割分担を行いましょう。情報共有し、互いに支え合うことで、負担を軽減できます。
- 友人: 友人や知人に相談し、話を聞いてもらいましょう。
- 地域のコミュニティ: 地域のコミュニティに参加し、情報交換や交流をしましょう。
周囲のサポートを得ることで、孤独感を和らげ、精神的な負担を軽減することができます。
6. 成功事例と専門家の視点
以下に、介護に関する成功事例と専門家の視点をご紹介します。これらの情報を参考に、ご自身の状況に合った方法を見つけましょう。
6-1. 成功事例
遠距離介護をしているAさんの事例
Aさんは、実家を離れて暮らしていますが、遠方に住む母親の介護をしています。コロナ禍でなかなか会えない状況でしたが、毎日電話で話したり、ビデオ通話を利用したりして、コミュニケーションを密に取っています。また、母親の好きな食べ物や日用品を定期的に送ったり、施設のスタッフと連携して、母親の様子を把握しています。Aさんは、「会えないからこそ、できることを精一杯やろうと思っています。母親が安心して過ごせるように、これからもサポートを続けていきたいです。」と話しています。
この事例から、遠く離れていても、コミュニケーションを密に取ることで、おばあ様との繋がりを保ち、安心感を与えることができることがわかります。また、必要な物資を提供したり、施設のスタッフと連携することで、快適な環境を整えることも可能です。
6-2. 専門家の視点
介護福祉士Bさんのアドバイス
介護福祉士のBさんは、次のように述べています。「遠距離介護は、精神的な負担が大きいですが、諦めずにできることを続けることが大切です。まずは、ご自身の心のケアを優先し、無理のない範囲でできることを探しましょう。そして、専門家や周囲の人々の協力を得ながら、おばあ様を支えていきましょう。」
Bさんのアドバイスから、ご自身の心のケアを優先すること、専門家や周囲の人々の協力を得ることの大切さがわかります。また、諦めずにできることを続けることが、おばあ様を支える上で重要であることも示唆されています。
7. まとめ：あなたにできること、そして未来への希望
今回の記事では、88歳のおばあ様の介護と看病について、遠く離れていてもできることを中心に解説しました。現状を理解し、受け入れることから始め、コミュニケーション、環境作り、精神的なサポート、専門家の活用、介護保険サービスの活用、そして家族や周囲のサポートを得ることで、おばあ様を支えることができます。
遠く離れていても、あなたにできることはたくさんあります。おばあ様との繋がりを保ち、少しでも安らぎを与えられるように、できることから始めてみましょう。そして、ご自身の心のケアも忘れずに、無理のない範囲で介護を続けてください。
今回の記事が、少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。困難な状況ではありますが、あなたとおばあ様の未来に、心から希望を抱いています。
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