-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。

1歳児クラスの担任を正規職員4人、パート職員3人、計7人でしていました。主な仕事内容はクラス運営、書類作成、行事準備など様々です。子どもと遊ぶだけではなく、怪我をしないよう見守ったり指導案に基づいた保育を行わなければいけなかったりと、働いてみないと分からない大変な部分がたくさんありました。
私は幼い頃にピアノを習っていたので苦ではありませんでしたが、毎月新しいピアノの伴奏を練習しなければいけないので苦労している先生もたくさんいました。

-転職を考えたきっかけを教えてください。

保育士を始めて3年が経った頃、祖母が脳梗塞で倒れて入院しました。祖母を介護する母の横にいても私は知識も経験も何もなくどうしたら分からず、ただただ戸惑ってしまいました。祖母の介護を手伝って母の手助けを少しでもしたいと思うようになり、それがきっかけで高齢者介護に少しずつ興味を持つようになりました。
それと同時に、保育士業務を辛く感じることが多くなり、私自身体調を崩すことが多くなってきました。行事前は帰宅が夜0時になることもあり、実家で祖母の介護を手伝えないもどかしさから退職を決意しました。

-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。

子どもが好きだったので迷いましたが、資格があればいつでも復職できるという思いもあり退職はそこまで不安ではありませんでした。担任を持った子どもたちの卒園まで見届けたかったという心残りは少しあります。

-転職活動はどのように行いましたか？

まずは介護に関する資格を何か取得しなければと考えていたので、インターネットで資格取得のための専門学校を検索して資料請求をたくさんしました。介護施設に関しても知識が全く無かったので、どういった種類の施設があるのかから検索しました。
それから自分の働いてみたい業種をなんとなく決め、それを基準に家からの距離や資金、口コミ等で判断した学校に入校し、先生と希望の職種などを相談しながら希望に合った実習先を選びました。

-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。

資格を取る前からデイサービスという施設に興味を持っていました。レクリエーションをしたり歌を歌ったり、今まで自分が勉強してきたことが多少なりとも生かすことができるのではないかと考えていたからです。
そして介護の資格を取得する為の実習先だったデイサービスの雰囲気がとても良く、スタッフの方も優しい方ばかりでしたので、ここで働かせてもらいたいとすぐに思いました。

-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。

高齢者向けの日帰りのデイサービスです。車でご自宅まで迎えに行き、体操や食事、入浴サービス等を行いそして夕方にまたご自宅までお送りします。

-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか？

高齢者施設というと、何となく静かで暗いというイメージでしたが、入ってみるととても明るく、利用者様とスタッフの笑い声が溢れていました。明るく楽しい雰囲気作りをスタッフ全員で取り組んでいるのが感じられて好感が持てました。

-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか？またそれはどのように克服しましたか？

高齢者の方の身長体重、介護度や麻痺の有無などによって介助の仕方が変わるところです。とにかくいろんな方に接して経験を積むことと、分からない事は先輩方に指導してもらいながら学んでいきました。

-仕事の中でやりがいを感じた部分はどこですか？

元気が無かった利用者様に笑顔が増えてきたり、生きる気力を無くしていた方がデイサービスの日を心待ちにして下さっている姿を見ると本当に嬉しく、やりがいを感じていました。

-転職は成功でしたか？失敗でしたか？

成功でした。天職と思えるほど楽しい日々でした。

-なぜそのように感じましたか？

保育士時代は子ども達に怒ったり注意したりすることが多かったですが、転職してからは自分自身に笑顔が増えたようにいう感じまし、心に余裕ができプライベートも楽しめるようになりました。

-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。

女性の利用者様に、入浴後にヘアオイルを塗ったりネイルを少し綺麗にしてあげたり、ハンドクリームを塗って差し上げたりするととても喜ばれます。
家にこもっているとどうしてもおしゃれをする機会が無くなっていってしまいますが、少しのきっかけがあるだけでどんどん皆さん身なりに気をつけるようになり、若返っていかれます。やはり女性は幾つになってもオシャレを楽しむ場所はあるべきだと思いますし、元気になっていかれる姿を見て喜んで下さるご家族の方の姿を見れるのもとても嬉しかったです。

-この転職からどのようなことを学びましたか？

昔から子ども好きだった私は、仕事は保育士一択でした。保育士以外考えられないと思い込んでいた私が、まさかそれ以上に天職と思える職業に出会えるなんて本当に驚きです。
実際に働いてみないとその世界のことは分からないので、勇気を出して違う世界に飛び込んでみると新しい自分の発見が待っているということを身を持って体験しました。