転職経験者に学ぶ!職種別転職体験談

仕事量や労働時間は減ったのに、給与はアップ!介護業界では、常に転職のアンテナを張っておくことがおすすめ!

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Tさん / 36歳 / 男性 / 広島県
転職前:介護職
転職後:ケアスタッフ

転職成功

-転職前の企業での業務内容を詳しく教えてください。
ユニット型の特別養護老人ホームで、ご利用者の生活援助全般をしていました。
主に食事、排泄、入浴、移動などの介助をすることが多かったです。
また、毎日のレクレーションでご利用者と一緒に体操をしたり、ホーム内を散歩するなどの生活リハビリを提供する役割も担っていました。
その他、季節の行事(花見、納涼祭、敬老会やお正月など)の企画、準備から運営まで他のスタッフと力を合わせて行っていました。
-転職を考えたきっかけを教えてください。
転職のきっかけは、5年務めているにも関わらず給料が上がっていかなったことが一番の要因です。
さらに、度重なるサービス残業や、休日でも半強制で参加させられる会議への不安もあり、この先この会社で働くことに嫌気がさしてきました。
給料面や残業のことについては上司に相談しましたが、「今後大きく給料を上げることは難しい」ということと、「残業代も出せない」と言われました。その瞬間に、「よし!辞めよう。」と決心しました。
-この業務だけはもっと続けたかったという業務があれば教えてください。
ユニット型の特養だったのでスタッフの仲も良く、少人数でそのユニットを良くしようとする話し合いや取り組みは、楽しかったですし充実していました。
ご利用者のためにするべきことをこまめに話し合える環境は良かったと思います。
-転職活動はどのように行いましたか?
就業中からずっと気になってた企業があり、辞める半年前くらいからその求人を毎日チェックしていました。
その後、辞めると決心した際に、ネット求人でその企業がまだ募集をしていたため、電話で応募しました。
当時は、転職サイトやエージェントの存在をそこまで理解しておらず、電話番号を自分で調べて直接施設に連絡しました。
今思うと、転職支援サービスを使ったほうが採用率も高くなりますし、お祝い金なども貰えたので、使っておけば良かったと後悔しました。
-転職後の会社に入社を決めた理由を教えてください。
一番の理由は、給与と待遇面の充実です。給与に関しては年収が100万弱上がりました。
待遇も残業代の1分単位の支給と、有休休暇の消化率の高さが魅力的だと感じ入社を決めました。
-転職後の会社での業務内容を詳しく教えてください。
前職同様、ご利用者の生活援助全般でした。ただ、前職のような無駄な会議はなかったですし、掃除や環境面の整備など、以前は行っていたことが専門のスタッフさんがいて仕事の負担は減りました。
仕事量や労働時間は減りましたが、給料は増えたので本当に転職して良かったです。
-入社前のイメージと違っていたところはどんなところですか?
研修の充実度が予想以上でした。入社後は東京の本社で2週間みっちり研修があるのですが、講師の方のレベルや熱量が凄くて、本当に学びの多い研修でした。
あの研修があったからこそ、介護職としてまた一つレベルアップしたと言っても過言ではないと思ってます。
-仕事の難しさ、辛さを感じた点はありますか?またそれはどのように克服しましたか?
以前のユニット型のような小規模な環境ではなく、大型の有料老人ホームで多くのご利用者を相手に、介護サービスが提供される環境は慣れるまでは違和感がありました。
あとは、以前の施設であれば、勤務のシフトによってある程度の業務内容が決まっており、スタッフ間でこまめにコミュニケーションを取りながら業務を遂行していました。
ただ、転職後の施設は、ワークスケジュールというものが存在し、勤務シフトに関係なく毎日仕事内容が異なっていました。もちろん相手するご利用者も違いますし、担当するフロアも違います。
介護はそういったスケジュールに合わせて動くよりも、その日の状態に合わせてスタッフ間で連携を取りながら進めるものだと思っていたので、辛さというか違和感がありました。
-仕事の中でやりがいを感じた部分はどこですか?
やはり介護の仕事の醍醐味は、ご利用者からの「ありがとう」の言葉ですね。
ただのありがとうではなく、「あなたが夜勤で良かった」「あなたの介助は安心するわ」と笑顔で言われたときの感情は、言葉では言い表せないくらい感動します。
もちろん介護は、世間一般で言われているいわゆる3K(汚い、きつい、危険)といった面もあります。でも、それ以上にやりがいがありますし、ご利用者は私達介護職を必要としてくれています。
-転職は成功でしたか?失敗でしたか?
間違いなく成功でした。
-なぜそのように感じましたか?
単純に年収が上がったというのもありますが、先輩後輩関係なく意見が言い合える風通しの良さは働きやすさをより感じる要因でした。
先輩後輩関係なく意見が言い合える環境は、働いていて余計なストレスがなかったので、メンタルはとても安定していました。
-この仕事の個人的な楽しみ方を教えてください。
ご利用者の武勇伝を聞くこと。
例えばですが、あるご利用者は今では世界的大企業と言われる某大手の創業当時の営業部長だったそうです。
その時に全国を駆け回ったり、会社の発展のために、寝る間を惜しんで仕事したことを聞くと感心させられますし、当時の裏話なんかも聞けて楽しいですよ。

他には、ユーモアのある認知症の方との即興コントですね。私があるご利用者に「今日も美人ですね」と声をかけると、「そうでしょ~、他に誰もいなけりゃダントツで一番よ」と自信満々の顔で仰ってくださり、いつも場を和ませてくれます。
あとは、車椅子だったご利用者がリハビリで少しずつ歩けるようになったり、寝たきりでオムツだった方が、少しずつトイレに行けるようになるなど、高齢者でも頑張ればできるという姿を目の当たりにするのは楽しいですし、何より元気や勇気をもらえます。
-この転職からどのようなことを学びましたか?
退職は逃げではなく前進することだと気付くことができました。
当時の私は、転職に対してマイナスなイメージしか持っていませんでした。今の会社に長く務めることが正しいことであると本気で信じていました。
でも、嫌なことや不満があるのに、それらを我慢して働くことは過度なストレスに繋がりよくありません。
現に私は、転職前はストレスで軽い脱毛症になりましたが、転職をきっかけに徐々に良くなり、今はすっかり治りました。
あとは、介護職として給料や待遇面を改善したいなら定期的な転職が効果的だと感じましたね。
理由としては、介護業界は長く務めたからといって給料が順調に上がっていくことはありません。逆に手当ての廃止や残業の時間によっては、毎年下がっていく場合もあります。
また、介護事業は運営母体によって給与形態がバラバラです。手取り15万以下のところもあれば、同じ仕事量で手取り30万近いところもあります。
だからこそ、辞めたいと思ってなくても常にどんな求人があるかアンテナを張っておくことが、介護職としてのキャリアップに大きく関わってくると感じました。
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